冬には美味しい物が沢山ありますよね。蟹、牡蠣、先日紹介したしし肉や白子の類もがぜん美味しくなってきます。



中でも、そうふぐです!冬の味覚の王様とよばれ、数あるふぐのなかでももっとも美味でもっとも高価なとらふぐです。





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当店ではそんなとらふぐを生きたまま仕入れ、お店でしめた後さばきます。




ちなみにふぐには毒があるのは皆さんご存知ですよね?では同じく毒性の強さで有名な青酸カリと比べ、どちらが強いかお分かりですか?







正解はふぐの方が強いんです。しかもその強さは青酸カリの1000倍とも2000倍ともいわれています。







ふぐの毒は主にテトロトトキシンという神経性の毒です。種類にもよりますが肝臓、腎臓、血液などにあります。



ふぐの毒は煮沸したり冷凍したり、また酢で〆ても決してとれません。完全に除去しなくてはいけないんですね。



そのためには専門の知識と技術が必要になってくるわけです。試験には実技はもちろん、公衆衛生や栄養学、調理理論やふぐの分別も含まれます。そのため私が受験した年は約350人中100人弱しか合格しませんでした。



ふぐの免許は全国によって違います。たとえば大阪で取ったふぐの免許は神奈川では使えないんです。



例外もあります。



免許は主に「ふぐ調理師」という名前です。しかし全国でもここ神奈川だけは「ふぐ包丁師」という名前なんです。



包丁と名のつくように、包丁の技術が余計に多く求められる免許なんですね。



だから神奈川県のふぐ包丁師の免許は全国で使えるそうです。



免許を持って区役所に営業の届けを出さなければたとえ免許を持っていてもふぐを取り扱う営業はできません。




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これがその営業認証書。これがないと販売目的の営業はできないんです。




ふぐの値段が高いのに納得していただけたでしょうか?食材の値段もさることながら、知識と技術料が含まれているんですね。



それでも激安のふぐをあなたはたべますか?