オーバーホールとは・・・ | MAX-SPEED®公式ブログ

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オーバーホールとはエンジンを部品単位まで分解して部品一つ一つを洗浄、清掃をして、使用限度を超えた部品や損傷した部品を新品部品に交換して、再び測定調整をしながら組み立てて新品に近い状態に近づける作業です。
Wikipediaによるとoverhaul(overholeではありませんスペルにご注意ください)「機械製品を部品単位まで分解して清掃・再組み立てを行い、新品時の性能状態に戻す作業のことである。」

自分が関わっていた頃のF1エンジン(1993年頃)で説明すると2時間のレースに対して3時間ほどの寿命で設計していました。多くの部品を時間で管理していました。
毎回交換する部品としてはピストン、メタル類
2回に一回交換する部品としてコンロッド、バルブ、バルブスプリングなど
3回に一回交換する部品として
ヘッド、ブロック、コンロッド、カムシャフトなど

2016年のF1のレギュレーションでいうと年間5基のエンジンの使用が許されています。全21戦でフリー走行、予選走行、決勝レースまで含めてフルに走行すると1レースあたり405分走行することが可能です。1基のエンジンで約29時間走行しなければいけないようです。当時の10倍くらい!? すごい技術進歩です。

ピストンは常に高回転、高温度にさらされており一番過酷な部品であります。

ピストン

しかし、一般的にオーバーホールというとエンジンを分解して部品を洗浄して、あまり部品を変えないでゴム性のパッキンやガスケットを交換することを言うらしいです。普通のエンジンならそれでも良いと思いますが、、、

エンジンオーバーホール済みということで中古エンジンを買うことは注意が必要です

エンジンオーバーホールに対して定義が無いのが問題です。どこまで作業しているのかがわかりません。当社のようなオーバーホールもあれば、分解して洗浄もしないでパッキンとピストンリングだけ変えてオーバーホールというのもあるようです。すぐ分解することがないためバレないようです、、、

先日スーパー耐久用で購入した中古エンジンはコンロッドが曲っていました、、、、
コンロッド曲がり
しかもエンジンが届いた時、ご丁寧に圧縮OKという札が書いてありました、、、こんなに曲がっていたら圧縮出ているわけありません。保証付きということで購入しましたが
レース用なので使用前に分解チェックしたら発覚しました。
相談したら、、、
「分解したら保証外です、、、」 そんなの詐欺みたい・・・いまだに悔しさが込み上げてきます。

一般のエンジンなら不具合が発生したら中古エンジンに交換でも良いですが・・・ホンダの高回転型のエンジンにおいてはちょっとおすすめできません。