腕を大きく回しなさい
師匠が言われる前に、おやじが中学生の頃に言われた言葉です。
ラジオ体操の2番目の運動のように、体の中心を軸に左右対称になるように・・・。それが一番怪我をしない自然な動き。大きく腕を引けば、その分強いボールを投げることができる。円運動は中心より遠いほどスピードが上がるのだから、しっかり腕を伸ばして投げること。
結果は、以前にも書いたとおり、右肩の脱臼。その時受けた評価は「お前、肩が弱いなぁ。」
それまで、遠投なんかも平均よりは上にいたと思います。自分でも「肩が強い」(強いの意味が違いますが・・・)とうぬぼれていたところもあり、大きなショックを受けました。それ以来、プレーをすることからは離れたおやじ、もちろん師匠には同じ轍を踏ませたくありません。
まず、感覚的には、遠心力を受ける方向に腕をそのまま伸ばせば、肩が支点となり怪我をする?と感じていました。
そんな中、「腕をしならせる」なんて言葉を目にするように・・・。腕がしなる?ビニール人形じゃあるまいし、もしかして、他の人って関節が逆に曲がっても平気なの?おやじにとって謎な言葉でした。
折しも、ネット全盛の時代。早速、しなる腕というのを画像を求めて調べ、閲覧するも、おやじが持つ「しなる」の形になっていないものを「よくしなった腕」と解説しているところが多い・・・。しかも、同じような内容のページ。なにかの出典があって、それをみんなで写していたような感じ。おやじの感想は、「これって、肘を曲げているだけじゃん・・・」
でも、一つわかったことは、リリースの時には確かに腕を伸ばしているが、その前は肘を曲げておくんだ・・・、ということ。じゃあ、左右対称の動きって、投げるのとは違っているんじゃないの?
そんなことを漠然と感じていましたが、師匠が野球を始め、まずはよくありがちの砲丸投げのような軌道で小さな腕の押し出しでボールを投げるのを見て、「ああ、確かにこれなら『腕を大きく回しなさい』って言うな」と思いました。
うちで取り組んだのは、まずは思い切り腕を振り切る動き。しかも、腕の力に頼るのではなく、体重移動をつけての練習です。これが、坂の上から、下に向かって投げるキャッチボールの原点です。
ただ、これを続けていれば、おやじと同じ道を歩むことは認識していました。ただ、腕を振り回しているだけ・・・。
「正月のキャッチボール 」では
でぃあさんから「腕を伸ばしきったままで投げているところに難アリと見た!」と適切なコメントをいただきました。touchさんからもアーム投げに近いところが見受けられるとの指摘。
それまでの、肘から出す、あるいは「しならせる」練習はしていたものの、おやじ自身がアーム投げでやってきたため、いまひとつイメージができない。バーツ、パーツでは情報を得ることができたものの、全体の流れで説明することが難しい・・・。そんな時にPA(当時ピッチングアナライザー)のさとうさん(当時10さん)のサイトからヒントをもらいました。テークバックを「ターントップ 」にする。おやじがどうしていいかわからないまま師匠にやらせるのも気が引けるけど、そのままでは絶対に肩を壊す・・・。そんな思いからおやじがひと月練習をして、大分感覚をつかんだ上でのチャレンジでした。
その後、「なげる~ん」を購入しての練習。きっと、これまでの経緯がなければ、「なげる~ん」には食指が動かなかったでしょう。なんだ?この変なフォーム、くらいに思っていたかもしれません。
実は「なげる~ん」のDVDで紹介されている基本練習を「ターントップ」の動きの練習に置き換えると、師匠の場合には効果がアップするというのが見られました。これでシャドーピッチングのルーチンが出来上がりましたので、師匠も日課として少しずつ取り入れる ことができました。
大きく腕を回す、というのは腕、肩の可動域を広げる準備運動には良いですが、その動きでボールを投げてはいけないのでは?と思っています。
もう少し肘が前に出ても良いかもしれませんが、ちょうど「しなっている」ように見えなくもありません。
実際には「しなって」いないんですけど・・・。
動画で見れば、こんな感じになりました。最近は、もう少し可動域も広がり、またフォームが変わりつつあります。
