そういえば、ノースカロライナから帰ってきた日だったか

忘れたけれど、大家さんがメキシコ料理に連れていってくれた。

気を遣ってくれたんだろう。実は今日も中華系のチェーン店の

レストランで夕飯を買ってきてくれた。

やっぱり俺が受けたショックは大きいって感じているのかも

しれない。

どちらもとてもおいしかった。その優しさというか何と言うか、

温かさかな。

たぶんついで程度だろうし、本音はJAPと差別用語を発したくなる

ほど怒りがあったりするかもしれない。だけれども、そうやって

気を遣ってもらえるのは嬉しい。まぁ実際、俺がここでこの家を

出て行くと言ったら、言い方は悪いが収入が減ってさらに

ダメージなのもあるよね。


俺が今回喰らったダメージは自分でどうにもこうにもできなかった

悔しさへの想いが強い。英語力もそう、ルームメイトを守れなかった

のも、その場その場の対応がちゃんとできなかったことも。

これからは本当に勝負の毎日になってくる。

今まで色々耐えてきたのは、ある意味こういう時のために踏ん張る

ためであり、それが一瞬ぐらついたのが悔しい。

もっともっと強くならないと。そして自分のことに責任を持てる

ようにならないと。外国人だからという甘えは効かない。

外国人で成り立ってるような国なんだから。




そう言えば、いつだったか、

あなたみたいになりたいって言われた。

でも俺は否定した。

俺みたいな人間にはなってはだめ。

俺が今までやってきたことは、正直あたりまえのこと、

でもそれをやっていない人があまりにも多い。特に若い世代では。

だからすごく見える。でも実際大したことない。結果も出てないし。

本当にすごいのは、どんなに恵まれない環境でも逆境に強くて

今結果を残していっている人達と、文句も言わず必死に

生きている人達だ。

俺は何もすごくない。ただ、少しでもそんな世界で生きる人達の

そばで活きて役に立ちたいのと、そういう人達がいるんだよと

周りに伝えていきたいだけ。


誰かの役に立つためには自分がもっと強くなり余裕を持つこと、

そのために独りでどこででも生きていけるようになろうとしている。

ある意味今はその準備段階だ。

ノースカロライナに行った時は力を借りたけれども、

もうこれ以上はだめ。本当に独りでやらないと。

俺のために何かをしてくれるのはとても嬉しい。

だけれども、俺の本望は、その時間や労力を困っている人達に

使ってほしいってこと。

俺にはできない何かを、他の人ならきっとできるはず。

俺は大丈夫、心配はいらない。独りでも何とか生きていける。

今回の事故の件では相当なダメージを受け、ぐらついたけれど、

他の並大抵のことなら耐えられるように生きてきた。

寝なくても、食べなくても、ある程度どうにかなるように

してきた。

でも周りの人はそうともかぎらない。

大抵は助けを必要としている。

だからそっちに力を注いでほしい。

それぞれのフィールドで、自分の力を発揮してほしい。

何事も全力尽くせばきっと何かしらいい効果がうまれる。

それを見ていた人が勇気づけられるかもわからない。

だから、俺のことはそっとしておいてほしい。

それが本音。


もちろん、誰か一緒にいてくれる人がいれば嬉しいけれども、

お互いの人生を尊重し、しっかりと生きていきたい。


もう誰の責任も持ちたくないし、尻拭いもしたくない。

やりたいことがわからんとか、そういうのも勘弁してほしい。

しっかりと芯があって、熱くなれる人がいい。

お互いお荷物になりたくない。例えそれが友達であろうとも。