不良タクシー | blog.正雅堂

不良タクシー

最近寝坊しがちで、駅からオフィスまでタクシーを使ってしまっている。

今週だけで3日目。 いい加減この甘えから抜け出さないといけないのだけれど・・・・。


駅からオフィスまでは歩いて15分ほど。

タクシーに乗れば5分ほどで付いてしまい、料金もワンメーターの660円か、そのすぐ上くらい。



今朝も、タクシーに飛び乗ってしまったわけであるが、ミラー越しに運転手を見れば、スキンヘッドにサングラスをかけた強面の運転手。

なんか嫌だなあ・・・と思いつつも、


「近くで申し訳ないのですが」

と付け加えて、行先を言う。


「ん?どうやっていったらいいの?」

不機嫌そうにこんな言葉が帰って来た。

この人なんで客に見下し口調なんだ? 行先が不満なのか?

強面だろうが、そんな扱いを受けるいわれはない。


「急いでますんで、早い道でお願いします」

と、応えると、彼は舌打ちしてハンドルを切り出した。



私もムッとしたが、朝から不機嫌にはなりたくはないのでグッと我慢する。


同じ道を今週だけでも3日乗っているために、オフィスまでの道のりは大体覚えてしまっている。

今までの運転手さんも、私が急いでいるのを気遣って、小道を急いでくれるのだ。


しかしながら、今日の彼が通る道は正攻法の大通りばかり。嫌な予感がした。たちまち信号で止まって、ついには渋滞に巻き込まれた。いわんこっちゃない。

たかだか5分でいける場所を・・・・とイライラしながら前を見つめる。


タクシーは停車していてもカウンターが上がる。

高速道路では渋滞で停車していてもカウンターは上がらないが、下道の大通りなどで渋滞に巻き込まれれば、カウンターの思うままである。見る見るうちにカウンターは上がって、ついには980円を示した。

昨日も一昨日も660円とか740円とかである。 道半ばで900円は許せない。


予定よりも10分以上オーバーして車はオフィスに到着。歩いても同じだった。しかも料金は1380円。いつもの倍額である。


溜まりきらず、財布を開きながら苦言を呈してみた。

「いつもはワンメーターなんですけれどね。」


すると、信じられない言葉が帰って来た。


「おい、そんなはずは無いだろ。メーターには料金が出てるんだから」


そりゃそうだろう。

大手のタクシー会社であり、カウンターを疑っているわけではない。

疑っているのは、彼の運転経路である。

そもそも乗ったときから舌打ちはするは、見下した物言いはするわ・・・。

さすがに許せなくなり、運転手に怒鳴った。


「あんたなぁ・・・悪いけど、私はこの経路を何度もタクシーで使っているんだよ。あんたは明らかに道は遠回りしてるぞ。渋滞にも巻き込まれているし。私が急いでいると言うのをあんた知ってたよねえ?」


私が怒鳴りつけるや否や、彼はサングラスを外してこちらを振り返り、睨み返してきた。


「なにい? 喧嘩売ってんのか?」


なんで、そうなるんだ。コイツ言っている意味がわかってないな。


「馬鹿言ってんじゃないよ。金額がおかしいと言ってるんだ。」


「そうかい、じゃあ金はいらねえから降りな!」


思いっきり譲歩したつもりなんだろう。しかし、私は当たり前の如く切り返し


「なんだその態度は!そんな事よりお詫びの言葉は無いのか」


そしてポケットから取り出した手帳を示して、毒の一言を吐いてみた。


「今、名前とナンバー控えたから。後で電話入れますよ。」


すると、マズイと思ったのか


「わかったわかった、悪かったよ」


・・・・なんだい、結局、侘び言葉まで見下し口調のままか。


実際には手帳には書いていないし、朝からやるべき仕事が溜まっており、これ以上イライラしたくないので電話するつもりなんか無かったが、勘違いした運転手に当たってしまったものである。


 千葉のタクシーにも多いが、運転マナーや接客態度が悪い運転手はどうしても居る。 寒空でも扉を開けて待っている名古屋のタクシーさんや、京都のMKタクシーさんのような接客態度を少しは学んでいただきたいものである。