パデュー大学の日本人大学院生の皆様と少し議論する機会があったので、表題の件について少し書きます。
ソフトバンクの孫社長が、「SIMロックの無い携帯電話を販売する可能性がある」と言っていたことがありますが、こちらは携帯電話の価格に大きな影響が出ることが予想されます。
まず、現在世界の大部分で普及している携帯電話は、SIMカードというICチップに電話番号などサービス利用に必要な情報が入っており、原理的には、これを入れ替えるだけで新しい携帯電話に変更することが可能になっています。
一方、多くの携帯電話会社のブランドで販売されている携帯電話は、他社のSIMカードを入れても動作しないように作られています。これが俗に言う「SIMロック」ですね。
なぜ携帯電話会社はこんなことをするのでしょうか? それは、電話会社が携帯電話の端末そのもので差別化を図ろうとしているためです。電話サービスそのものでは差別化が難しいので、携帯電話自体を電話サービスに括り付けることで、他者との差別化を可能にしている訳ですね。
SIMロックが外れたらどうなるでしょうか? 携帯電話会社は他社との差別化が困難になり、値段を下げるしか競争の手段がなくなります。なので、携帯電話サービスそのものの値段が大きく下がることが予想されます。
値段が下がるなんてすばらしい、と思う方も多いかもしれませんが、既に市場が飽和している業界で価格競争をすると、市場は小さくなっていきます。新たな技術開発をする費用も無くなり、いずれはサービス規模(エリア)縮小や撤退、というところに行き着きます。
じゃあ何でソフトバンクはSIMロックが無くなっても良いのか? それは、孫社長が自社のコンテンツやブランドによっぽど自信を持っているから、ということでしょう。ソフトバンクには、別に携帯電話端末で差別化できなくなっても、十分に他社との差別化ができるという自信があるということですね。うーん、常にいろいろな議論を呼んでいる孫さんですが、実に競争の方法を理解してます。
ところで、携帯電話製造メーカーはどうかというと、これまでは携帯電話会社が開発費や広告費をかなり拠出していたので良かったようですが、もはや市場は飽和していて乗り換え需要しか見込めない中、電話会社から定期的な新製品販売を強いられるのはかなり厳しいでしょうね。最近三菱電機も撤退しましたが、電話会社が新たに魅力的なサービスでも始めない限りは、やっぱり淘汰が進む方向でしょうか。
ソフトバンクの孫社長が、「SIMロックの無い携帯電話を販売する可能性がある」と言っていたことがありますが、こちらは携帯電話の価格に大きな影響が出ることが予想されます。
まず、現在世界の大部分で普及している携帯電話は、SIMカードというICチップに電話番号などサービス利用に必要な情報が入っており、原理的には、これを入れ替えるだけで新しい携帯電話に変更することが可能になっています。
一方、多くの携帯電話会社のブランドで販売されている携帯電話は、他社のSIMカードを入れても動作しないように作られています。これが俗に言う「SIMロック」ですね。
なぜ携帯電話会社はこんなことをするのでしょうか? それは、電話会社が携帯電話の端末そのもので差別化を図ろうとしているためです。電話サービスそのものでは差別化が難しいので、携帯電話自体を電話サービスに括り付けることで、他者との差別化を可能にしている訳ですね。
SIMロックが外れたらどうなるでしょうか? 携帯電話会社は他社との差別化が困難になり、値段を下げるしか競争の手段がなくなります。なので、携帯電話サービスそのものの値段が大きく下がることが予想されます。
値段が下がるなんてすばらしい、と思う方も多いかもしれませんが、既に市場が飽和している業界で価格競争をすると、市場は小さくなっていきます。新たな技術開発をする費用も無くなり、いずれはサービス規模(エリア)縮小や撤退、というところに行き着きます。
じゃあ何でソフトバンクはSIMロックが無くなっても良いのか? それは、孫社長が自社のコンテンツやブランドによっぽど自信を持っているから、ということでしょう。ソフトバンクには、別に携帯電話端末で差別化できなくなっても、十分に他社との差別化ができるという自信があるということですね。うーん、常にいろいろな議論を呼んでいる孫さんですが、実に競争の方法を理解してます。
ところで、携帯電話製造メーカーはどうかというと、これまでは携帯電話会社が開発費や広告費をかなり拠出していたので良かったようですが、もはや市場は飽和していて乗り換え需要しか見込めない中、電話会社から定期的な新製品販売を強いられるのはかなり厳しいでしょうね。最近三菱電機も撤退しましたが、電話会社が新たに魅力的なサービスでも始めない限りは、やっぱり淘汰が進む方向でしょうか。