本日配信のメルマガは、東京土建除名事件に関する連載の最後です。原告が地裁から最高裁まで勝利し、組合員としての地位が確認されたことの意味を論じています。

 

 私の裁判にも大きな影響があることなので、是非、読んで頂きたいのですが、問題はその後のことです。原告は組合員として復帰することができましたが、東京土建の側は先月、「不当判決」だとする中央執行委員長声明を公表し、それを中央執行委員会で確認しました。

 

 そのなかで、原告がつくった「東京土建未来の会」について、判決が「『組合を混乱させる行為』があったとの認定をしている」などと主張し、「未来の会の問題を支部・本部で組織的に解決していく」としています。裁判所の決定を報じた読売新聞の記事を原告らが拡散していることについても、「組織的な混乱」を引き起こす行為だと批判しており、おそらく未来の会の解散などを迫っていくのでしょう。

 

 しかし、裁判所の判決文にあるのは、前回のメルマガで原文を引用して紹介したように、原告らの「未来の会」の活動が「被告に混乱をもたらそうとしているとの懸念を抱かせるものであった」ということであり、あくまで被告が「懸念」を抱いたことであって、混乱させたと認定しているものではありません。最高裁で敗訴した側が、判決文を恣意的に引用して勝訴した側を追い込むようなことを許していたら、もう立憲主義は成り立たなくなってしまいます。

 

 私の裁判で私が勝訴した際、まさか立憲主義を標榜する共産党が似たようなことをしてくるとは思いませんが、注意して見守っていかねばならないと思います。私の裁判の次回期日後のイベントには、この事件の原告をお呼びしてその後のことも含め、お話を伺いたいと思った次第です