東京周辺の方は気づいて頂けたでしょうか。先週末、土曜日の東京新聞に、書評を書かせていただきました。斉藤利彦さんの『国民義勇戦闘隊と学徒隊』(朝日選書)についてです。まだ紙面が届いていませんので、とりあえず途中にやり取りしたものを掲載しておきますね。

 

 冒頭に書いていることですが、この本を読んでいたら、至るところに「職域」という言葉が出てきて、このあまりなじみのない言葉が、敗戦必至の状況下とコロナ敗戦とも言われる現在に共通してでてくるところに、何とも言えないものを感じました。宝島社の広告のこともすぐに頭に浮かびました。

 

 欄外に「もう一冊」紹介する場塩があって、そこは同じ著者の『明仁天皇と平和主義』(朝日新書)を推薦しました。銃後の国民が竹槍を持たされ、「国民義勇戦闘隊」「学徒隊」に組織され訓練させられていた時代、まだ少年だったのちの明仁天皇に平和主義の萌芽が生まれるなんて、歴史は難しいものだと感じます。

 

 それにしても、このど素人の私に歴史分野で書評依頼が来るなんて、少しは努力を認めてくれる人がいるんですね。かなりうれしいです。