はい、集英社のサイトで掲載されています。内田樹さん、池田香代子さんに続く第三回目です。

 

 冒頭に伊勢崎さんの言葉が載っています。伊勢崎さんらしいです。

 

 「日本はジブチとの間で、日米地位協定よりひどい、現地に全く裁判権のない地位協定を結んでおいて、なんで日米地位協定を改定しろ、などと要求できるのか」

 

 日米地位協定を語るとき、どうしても自分を差別される側に置くわけです。それは仕方ないというより、当然なのですが。

 

 けれども、ジブチでは、日本は差別する側に立っている。そこを放置しておきながら、というか、そもそも気づきもしないで差別の解消を訴えるのでは、いわゆるダブルスタンダードになって、地位協定改定の要求の正当性に疑問符が付いてしまう。

 

 これは当然なのですが、なかなかそこに気づけないでいるわけです。そこに伊勢崎さんの怒りもあり、悩みもある。

 

 ただ、それに気づけないほど、沖縄が被ってきた被害、受けてきた差別は深刻であることの証でもある。だから、どうやったら気づいてもらえるのか、運動する側が真剣に考えるべき問題だと思います。

 

 本はアマゾンでぞうぞ。『〈全条項分析〉日米地位協定の真実』です。