本日からの出張、基本は弊社東京事務所の引っ越し関連業務です。コロナ問題が起きた当初、書店への人の出入が少なくなったり、アマゾンが倉庫を生活必需品にシフトさせたりして、本の売上げが激減する一時期がありましたが、これだけテレワークが広がって、事務所の存在意義が問われる事態が来るとは予想もできませんでした。

 

 ただ、よく考えてみると、私はずっとテレワークをしていたようなものなんです。14年前に出版社に入り、最初の8か月ほどは本社のある京都で過ごしましたが、それ以降、東京事務所を立ち上げて一人で仕事をしていたわけですね。人生で初めての編集の仕事なのに、誰かに頼ることが極度に制限されていたから、自分の責任でものごとを処理するしかありませんでした。出張も多くて、新幹線の中や出先でも仕事ができないと終わらないので、ノートパソコンがあればすべての仕事が完結する環境もつくってきました。

 

 まあ、そんなことができるのが、本の編集という仕事の特殊性なのかもしれません。新聞の編集だってここまでできないでしょうし、テレビのニュース番組でも、取材してきた記者と、カメラマンと、ディレクターと、映像を編集する人などが一堂に会さないといけないので、なかなか密な環境を回避するのは難しいようです。

 

 ということで、全員が編集者という東京事務所は、コンパクトな場所に引っ越しします。ただ、全員が独立して仕事をするということになると、請負を何人も雇っているのと同じだということになって、どうやって競い合い、支え合うのかということが抜け落ちる危険もあります。そのあたりは、今後、手探りということになるんでしょうかね。

 

 ところで明日は、自衛隊を活かす会のイベントです。最近、『戦争と法』を著した憲法学者の長谷部恭男さんをお迎えして、「戦争と自衛隊を「我が事」として考える」をテーマに、講演と討論の夕べです。

 

 場所は、参議院議員会館101会議室。いつもも衆議院第二議員会館とは違いますので、ご注意を。午後5時からで、4時30分に開場します。議員会館は熱が37.5度あると入れません。今からでも参加をご希望の方は、私にメールなどお寄せください。

 

 参加協力費1000円とお知らせしていましたが、長谷部さんの『戦争と法』(1600円+税)、自衛隊を活かす会の『抑止力神話の先へ』(1800円+税)をお買い上げの方は(いずれも1500円で販売します)、参加費は免除します。よろしくお願いします。