昨日に続き、本の紹介です。『官僚の本分』と平行してつくっていた『辺野古に替わる豊かな選択肢——「米軍基地に関する万国津梁会議」の提言を読む』もすでに印刷が完了しています。書店店頭に並ぶのはあと1週間程度かかりますが、弊社サイトでは送料無料で発売中ですし、アマゾンではこの2冊を買えばプライム会員でなくても送料無料で予約受付中です。

 

 菅さんは、かつて辺野古移設に関して「粛々と進める」と平然と言い放ったこともあり、沖縄では評判がよくありません。その菅さんが総理大臣になりそうだということで、悔しい思いをしている人も少なくないでしょう。

 

 しかしこの本、以前も紹介した帯に書いているように、「在日米軍も日本政府も沖縄も」受け入れ可能な案を提示しているのです。本の中で山崎拓元自民党幹事長が、「安倍政権が退陣すれば次の自民党政権では受け入れの可能性が出て来る」旨を発言していて、それに対して対談相手の柳澤さんが、「安倍政権では無理でしょうか」と問う場面があるのですが、柳澤さんは本気で、「これなら安倍政権も受け入れ可能」と信じて、この本が主題にしている「提言」をつくったのです。

 

 だから、次が菅政権であっても、柳澤さんは同じことを言われるでしょう。山埼さんは、なぜ安倍政権ではできないかについて、「安倍さんは教科書通りのことしかできないから」と分析されましたが、実際、自分の頭で考える理性が多少でも残っていたら、この「提言」の必要性と現実性に気づくはずなのです。

 

 この提言を受け入れることが難しいとしたら、むしろ本土の革新平和勢力かもしれません。それを回避するために、柳澤さんが委員長を務める万国津梁会議は、現在も作業を続け、次の「提言」を出そうとしているのです。地位協定を改定し、米軍による訓練がもたらす被害をどう軽減するかを打ち出せないと、最初の「提言」に対して本土からの反対が生まれかねないからです。

 

 ということで、話題が沸騰することの間違いないのが、この「提言」と、それを解説した本書です。是非、お買い求めください。