防衛庁長官が1959年、「敵基地攻撃能力は憲法上持てない」と答弁したことが、志位講義の前提だ。

 

 しかし長官は、「防御する手段がほかに全然ないというような場合、敵基地を叩くことも自衛権の範囲に入る」「座して死を待つべしというのが憲法の趣旨ではあるまい」と答弁している。つまり、憲法上は持てないが政策上は持たないというのが政府の一貫した立場だったのだ。

 

 安保3文書は、政策上の大転換ではあった。しかし、憲法解釈を変えたわけではない。

 

 そこを歪めては、続く話の全体の信用性が揺らいでしまう。

 

 

 50年問題を克服する過程では、「団結と前進」という討論誌がつくられ、党員は綱領草案への自由な意見を発表でき、他の党員の意見を読むこともできた。

 

 第2の50年問題と言える現在、党中央には改革案を出す意思も能力もないと思われるので、それならせめて党員と支部の改革案を募集し、全てを公表して全党討議にかけるべきだろう。

 

 ドイツでは、党内民主主義とは「下から上への意思形成だ」という点で、学説上の一致があるそうだ。

 

 

 11日の民青同盟対象の講義が本日の「赤旗」で4面分を使って載っている(明日もだ)。翌日の報道では、志位氏は9条の「理想」を語ったとされる。

 

 一方、12日の自民党大会で高市首相が「憲法は国の理想の姿を物語る」と述べたことについて、14日の「赤旗」は、「憲法は…権力を縛るルールを定めた法で、…『国の理想』を思い描くものではありません」と批判した。

 

 憲法は理想かどうかということだけでも、それだけ複雑で悩み深い問題なのに、志位氏の講義はそれに応えられるものになるのだろうか。

 

 

 サブタイトルは「戦争しないための20問20答」。

 

 冷戦の象徴だった台湾問題が大きく性格を変えていくなかで、当事者(中国、台湾、アメリカ、日本)の主張も変化していく。それらの言い分すべてを取り上げて紹介しつつ、戦争しないための方途を探る。

 

 アマゾンで予約発売中(https://amzn.to/4sIT6Q7)。

 

 これまで9条があってもアメリカの求めで自衛隊は派遣されてきた。だから9条だけに要因を求めるのは間違いであり、高市氏なりの決断もあったのだろう。

 

 この事実は、9条を守れば自衛隊の海外派兵を阻止できるというものではないことも示している。では何が必要なのだろうか。