擬人化された動物たちが暮らす1980年代ニューヨークで犬とロボットが織りなす友情を、セリフやナレーションなしで描いた作品

 

風変りな作品ですね。しかし、絶賛の嵐!

第96回アカデミー賞(2024)では「長編アニメーション賞」にノミネートされ、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」)と競った作品。WOWOWで放送され、観ることができました。

 

理解出来るかと心配していましたが、宮崎作品のように肩が凝ることなく、“人はどう生きるか”をしんみり考えさせられる作品でしたこれが最高!(笑)

過去は夢になる!人生はこれの積み上げ!ラストで歌われるアース・ウィンド・アンド・ファイアーの“September“が切なかった

 

監督・原作・脚本:パブロ・ベルヘル、アニメーション監督:ブノワ・フルーモン、編集:フェルナンド・フランコ、音楽:アルフォンソ・デ・ビラジョンガ。

 

物語は

ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、2人は離ればなれになってしまう。(映画COMより)

 

 

あらすじ&感想

〇孤独なドッグは友達欲しさにロボットを作りました。

ロボットはNY・マンハッタンのアパートに住むアパートでひとり暮らし。夜、ゴトゴトと鉄橋を渡る電車の音が寂しく聞こえる。ゲーム機でゲームしてもゲームオーバーでゲームにあきる食事はレトルト食品をチンして済ませる。消えたTVに自分の顔が写り、その貧乏顔にがっかりする。(笑)

 

TVチャネルを変えていろいろ見るが興味がない。隣の夫婦のいちゃつく姿を見て、頭にきてTVを見ると“あなたはひとりですか”とCMが出る、うるさい!(笑)とチャネルを切り替えると「今すぐ電話を!America8000へ」、ロボットセットのデリバリCMだった

 

ロボットセットは大きな箱に入って)いて、配達員の牛君から引き取っても運ぶのにひとくろう苦。マニアルを見ながら組み立てた。電源をれると手が「動き出し立ち上がった。ドッグがコーラをの飲むとロボットが欲しがる。

 

〇ドッグとロボットとの甘い「毎日が始った

ドッグはロボットを街に連れ出した。トッグと違ってロボットは愛想がいい、行き交う人(いや動物)に挨拶をする。“恥ずかしいから止めろ“と言ってもやる。

 

いつの間にかふたりが手を繋いで歩くようになった。ローラースケート場で遊んだ。ロボットは直ぐ滑るとうにようになった。ふたりで曲“September”でガンガン踊り、拍手をもらった。ふたりでボートに乗り、オーでル漕いだ。ホットドッグも食べた。

 

アパートでゲームをした。天望ビルからNYの街を覗いた。写真ボックスで写真を撮った。ふたりでTVを観ていて、ロボットが寝るとドッグが毛布を掛けてやる。

すっかり生活に馴染んだところでプレイランドビーチでの海水浴に出掛けることにした

 

〇突然ビーチでロボットが動けなくなった

電車、バスを乗り継いでプレイビーチにやってきた。ロボットは海が好きとても喜んだ。海に潜った。浮かぶロボットから海に飛び込んだ。マットで指を絡ませて休みいい気分だった。

 

夕暮れまで寝ていた。目が覚めるとロケットの調子がおかしい。マットに乗せたまま引っ張り海の店まで運ぼうとしたが無理だった。そのうちに海の家に人がいなくなった。これまでひとりぼっちだったから電話で人が呼べない。ドッグはロボットにタオルケットを掛けてアパートに帰り修理道具を持ってくることにした。

 

朝、図書館でロボット修理本を借り、タクシーでビーチにやってくるとビーチは閉鎖されていた。昨日で海水浴は終りだった。柵を越えて入ろうとするが警備員に制止された。NY市公園・ビーチ管理局に立入を申請したが不許可。金属切断カッターを買って、夜間ビーチに忍び込もうとしたが又も警備員に捕まり、警察に送らてた。来年のビーチ開きが6月1日。部屋の壁にメモを張り付けて、この日を待つことにした

 

〇ロボットとドッグは離れてう翌年の海開きまでお互いを想い合う生活が始った

ロボットは目を覚ました。

身体は動かない。そこに3人の男(うさぎ)がボートで海からやってきた。男たちはロボットお身体を調べエンジンオイルを飲ませた。これでロボットは元気が出て手を動かせるが脚が動かず立ち上がれない。男たちは諦め、脚を折って持ち去ろうとしたが、そのまま捨てて帰って行った

 

ドッグはハロウィンを迎えていた。

トッグは仮装して子供たちを待っていた。しかし、お菓子を投げられ歓迎されず、悪戯をされて終わった。

 

雪の季節、ロボットはドックを思い出して寒さに耐えていた

ロボットは雪を舐め、冬の到来を知った。身体の上に雪が積もり出した。プレイランドはすっかり雪景色になり、ロボットの体は氷ついていった。ロボットは起き出しドッグの家を尋ねると見知らぬロケットと一緒にもどって来たドッグを見て、ビーチに戻る夢を見ていた堪らなくドッグが恋しくなった

 

ドッグは友達つくりにスキーに行ったでも寂しさが増すばかりだった

ドッグはスノーソリで滑ることにした。すると二人乗りのスノーソリに乗った男たち(アリ喰い)に悪戯され林の中に飛び込んで手を怪我した。結局、誰にも遊んでも耐えなかった。帰りのバスの中。仲良くしてくれたロボットの顔を窓に描いたが、溶けていくのが悲しかった

 

ロボットは雪な中なのにドッグを思い出して春のお花畑にいた。

ロボットは雪のプレイランドを冬の看板絵にて、これを回転して春のプレイランドにした。ロボットは花の森の中にいた花たちが踊る!輪になって踊る、上空から見るとドッグの顔に見えた。ドッグはきっと迎えに来てくれると信じていた!

 

ドッグも雪だるまと楽しく遊ぶ夢の中でロボットを思い出していた。

ドッグが雪ダルマを作ると、歩き出した。ダルマはロボットのように出会う人に挨拶し親切だった。一緒にボーリング場で遊んだ。ダルマはボーリングが上手かった。ドッグは下手でボールがピンに届かず、皆に笑われた。そんな時でもダルマは慰めロボットを思い出していると目が覚めた。

 

春、ロボットは鳥たちの巣立ちの中にドッグを思い出して、海開きを待っていた。

ロボットに貼り付いた氷も解け、鳥がとんで来て巣作りを始めた。4羽が孵り、3羽が緑色で、1羽が橙色。橙色の鳥がまるでドッグのようで、橙が緑と競争するように成長するのを楽しみながら、ドッグが迎えに来るのを待っていた

 

ドッグは気分晴らしで始めた凧揚げでダックという友達が出来た

ドックは凧揚げは簡単に出来ると思ったが揚がらない。親切に教えてくれたのがダックだった。ダックもロボットと同じように親切で、ダックに誘われ釣に出掛けた。釣りも親切に教えてくれた。ドックは一緒に遊びたいと思っていたがダックはヨーロッパに移住すると居なくなってしまった

 

〇ビーチでは海開きの前の清掃が始った

ロボットは砂の中に隠れていたが、清掃員の金属探知機で発見された。清掃員はロボットを廃品業者に売り飛ばした。廃業者はロボットを振り回して廃品置き場に投げ捨て、ロボットは首、洞、脚と分解され金属ゴミの中という絶望の中にいた

 

 

〇6月1日、海開き。ドッグのロケット探しが始った

6月1日、待ちに待った海開き。ドッグは朝早く起き、プレイランドに出掛けた。 ビーチでロボットを探すが見つからない。やっと脚を見つけ、そこを深く掘ってみたけど見受からない。脚を家に持ち帰った。何日も探し続けたが見つからなかった。

 

廃品置き場に捨てられたロボットはラスカルという男に拾われた

ラスカルはバラバラままでロボットを引取ったラスカルラスカル。マンションに持ち帰り、自家製ロボット作りのマニュアルを頼りに新しいロボットに改造した。頭はそのままだが胸をラジカセ、脚は掃除機の柄に取り替えた。ラスカルは夜、ロボットを連れて街で出かけて歩行訓練を行った。脚はビッコの状態だった。

 

ドッグは新しいロボットを求めた

ドッグはロボットの脚を持って、同じような安いロボット“ティン”を買った。

 

ラスカルとロボットはNYの街を楽しむ仲になっていった

ヤンキー・スタジアムでは大型スクリーンに映し出された。写真ボックスでふたりの写真を撮った。ピザ店で食べていると花火が上る。店を出てこの花火を眺めた。同じ花火をドッグと黄ロボットも見ていた

 

ドッグはティンを連れてプレイランドのビーチに出掛けた。ドッグは二度とティンが故障しないように銃滑油をつけて海に入った

 

〇ロボットがドッグとティンを見つけたが・・・

その日、ロボットはラスカルとマンションの屋上でふたりのバーベキューパーティーをしていた。ロボットが屋上から道路を見るとティンと一緒のドッグの姿が飛び込んできた。ロボットはここを跳び出した。

 

ロボットは駆け出してドッグに会ったらどうなるかと考えた。「ロボットがドッグを追い手を掛けるとドッグは喜んで飛びついてくる。ティンはどうなる、そこにラスカルが“おう!”とホットドッグを持ってきた。

 

ロボットはドッグに会うのを止め、部屋からラジカセによる大音響で自分が好きだった曲““September”を流したするとドッグが気付いて踊り出しマンションを見上げた。ロボットは部屋に身を隠し踊った。ラスカルの好きな曲を流すとドッグはティンと去っていった。ラスカルが踊っていた。

 

ふたりは心が通じ合っても元の関係に戻ることができない関係になっていた

 

まとめ

ロボットとドッグは強い絆で結ばれていたが、ロボットが海水で錆つき動けなくなりビーチに置き去りにされた。次の夏の“海開き”までふたりは再会を待ち望んでいたが、ロケットが行方不明(ロケットが清掃作業で廃棄物処分)で再会が叶わなかった。こんな二人に、ロボットはラスカル、ドッグにはティンというロボットの相棒が出来た。そんなある日、ロボットはドッグとティンが一緒にいるのを見つけ、お互いが気付いたが、会える環境ではなくなっていた

 

人生のはよくあること。過去には戻れない、人生に“たられば“はない。悲しみを乗り越え思い出を胸に強く生きるしかないしんみりと、人生の悲哀を噛み締める作品でした

 

セリフがなくアニメの表情と音楽、音を頼りに物語を読み解く

与えられるより考えて観る作品。思っていたより分りやすい!自分で物語を作っているから当たり前か!(笑)シンプルだからこそ感情移入しやすいと感じました。

 

シンプルだが絵が美しく、感情移入できた

冒頭のドッグがTVに写る自分の顔を見て孤独を知るシーン、ロボットが雪に埋れ幻覚で観る花たちの踊り、踊りの輪がドッグの顔に変化するシーン、ドッグがスキーからの帰りバスの窓に書いたロボット像が溶けていくシーン、ドッグとロボットがそれぞれ違う相手・場所で同じNYの花火を観るシーンなど、切なさがよく伝わる印象的なシーンでした。その中でも“曲““September”が伝えるメッセージは大きかった!

 

背景絵の情報をどう読む

80年代のNYの情報が沢山あり、これを読み解くのも魅力。多民族、性解放、貧富差、ヒッピーなど80年代起こった文化や社会の変化を読むのも面白と思います。

           ****