皆さま、ごきげんよう。
【マチュアリズム】代表のイメージコンサルタント、
東京都港区で、サロンを主催しております。
内面、表現、コミュニケーション、
「パーソナルアクション®」(当サロンにて商標登録取得)セッシ
を受講できる日本全国でも唯一のサロンです。
先日、マチュアな50代女性とのセッションでのこと___。
その人がどんな人生のテーマを持っていて
何を大事に思うのか、
「自分」を現わすコンセプトは何なのか、
といったことは、その方の雰囲気を左右する重要なポイントになるため
とても時間をかけて、多方面からお話を伺います。
「ステイタス」
「自由」
「恋愛・パートナーシップ」
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というのは人生の重要な3大テーマなんです。
「ステイタス」のところには
地位・名誉・名声・承認欲求・成功への願望・お金を稼ぐ・美への欲求
といったものが入りますので
ここは、多くの女性たちにとって無視するわけにはいかないものでしょう。
現代人の承認欲求が、この部分において個々に形を変えて表出するのです。
お客様が「恋愛」のカードのところで
「あぁ、私にはこの願望がほぼないですねぇ・・・(笑)」
と、おっしゃいました。
「パーソナルアクション®」において、上記の3大テーマは
言葉よりも雄弁に雰囲気を現わしている
という意味で、大変に興味深いものです。
現代人では 「恋愛・パートナーシップ」
に比重の高い女性は、むしろ少ない傾向にあります。
生活の基盤として「結婚」したい、と考える人は少なくはないと思いますが
人生のテーマとして、ここに比重が高い、という生き方は晴れ舞台に
出てこない___それが現代の空気感と言えます。
ところで、
ずいぶん昔に購入していたのですが、ずっとしまい込んでいて
なぜか、今、いきなり読みたくなった本があります。
(こうしたタイミングには、必ず意味があります)
読み始めた途端、引きこまれてしまい・・・
宝物になる一冊だと思って、大事に読み進めています。
70年、80年代を駆け抜けた売れっ子作詞家、
安井かずみさん。愛称ZUZU。(1939~1994年)
「結婚とか恋愛があたくしの人生でした。これからもそうです。
人生をしているその産物が作詞となり、エッセイになるのですから、
一挙両得です」 (安井かずみ)
若い方は、ほとんど知らないだろうと思われますが、
日本が一番勢いがあった時代を生きた女性です。
「日本のべべ」と呼ばれた女優、加賀まりこさん、
世界的に有名なファッションデザイナー、コシノジュンコさんと
仲良し三人組で、フランス文化の香りがプンプン匂い立つ
華麗なるこの方々の集うイタリアンレストラン「キャンティ」は、
国内外の文化人や芸術家が文化的な香りを求め来店し、
「キャンティ族」という言葉が生まれるほど、華やかな社交場でした。
90年代に、私が勤めていた会社は、飯倉の「キャンティ」のすぐ側にあり
ここを通るたびに、あぁ、ここがかの有名な「キャンティ」なのね・・・
と、眺めたものでした。
意外と、地味な外観で、ランチタイムに人が並ぶこともなく、
ひっそりとしていて、オープンしているかよくわからない・・・
という静かな風景になっていました。
この本の中で、作家の林真理子さんが、こんな風に語っているエピソードが
紹介されています。
「ユーミンのように、次々アフォリズムが口から飛び出すというタイプではなかった。
恋をしても、中央フリーウェイを飛ばしていくのではなく、
女は男の腕の中で幸せになるということを信じていた人。
恋愛においては、一世代前の女の人なのでしょう」
作曲家の平尾昌晃氏も、時折パーティーで見かけるZUZUが
「パートナーの加藤和彦氏にエスコートされて幸せそうだったが、
かつての仲間と疎遠になっていくのを、寂しく感じずにはいられなかった」
と、語っています。
加藤和彦氏と再婚してからは、夫婦中心のライフスタイルに変わり、
お洒落してディナーを楽しみ、週末にはテニスやゴルフに興じ、
夏や冬はマウイにある別荘で過ごす。
17年間の結婚生活で、夫婦が別々に夕食を取った日は10日もなかった
と、書かれています。
17年間___
ちょうど、私が夫と出会ってからの年月と同じだなぁ・・・
私は、定期的に実家に行って泊まるので、それを除けば
別々に夕食を取った日は10日もないかもしれません。
この本を読み進めていくうちに、
ZUZUこと、安井かずみさんは、まさしく『ロマンス』タイプであると感じました。
ZUZU の初めての著書で
「私自身が、空も太陽も、友人も恋人も愛せなくなった時、
きっと歌も書けなくなるだろうと思うけど・・・」
と、綴った作詞家は、日本が斜陽の時代に向かった時に
本当にいなくなってしまった
と、書かれています。
これは、私自身が「パーソナルデザイン」の話をする際に
「AI化が加速度的に進んでいくこのバーチャルな世界では
人と人の魂がぶつかり合い、共鳴し合うことの価値を
最大限、優先する『ロマンス』タイプは本当に存在しなくなるでしょう」
と、ご説明しているのですが、
なんだか、フラクタルすぎて、ちょっぴりゾッとしてしまいました。
時代と共に、失っていく個性と魅力というものは
(ゼロではないものの)やはりあるのだなぁ・・・
と、感じながら、このブログを書いています。
フランス映画の一コマのような___本の裏表紙のモノクロ写真。
若き日の、ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンズブールを彷彿とさせます。
フランスのエスプリを感じさせる一枚です。
安井かずみさんは、1994年に55歳という若さで、肺ガンのためこの世を去りました。
最後に治療に当たられた教授の言葉から___
「かずみさんは可愛くて、甘えん坊で、いつも和彦さんに甘えていましたね。
それを和彦さんが、よしよしという感じで受け止めておられた。
お二人の愛情というのかな、寄り添う姿は綺麗な映画を観ているみたいだった」
日本の黄金時代の終焉と共に、旅立った安井かずみさん。
どうぞ、天上界で安らかに眠りにつかれておりますように___
ZUZUがこの世を去った15年後の2009年、
加藤和彦氏は、軽井沢で自らの命を絶ちました。
天にきらめく惑星の何処かで、2人の魂が再会されていることを
願ってやみません・・・
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