昭和50年代 ご近所は皆 社長宅
神奈川の工場で 働いていた。社員食堂で 昼食をすませ 自分の工場近くに来ていた。工場のまわりに ちらほらと芝生が植えられていた。その芝生の上に40代なかばの 中年社員が おにぎりを食べておられた。知っている人なので"おいしそうですね " と声をかけた。" うん おにぎりのなかに 肉いためが入っているんだよ " 外は のりが ぐるぐるにまいてあった。"いつもおおきめの2個 食べているんだよ " と 彼は言った。そして " ご近所がね、皆 社長宅になってさー 朝 黒塗りの車が 社長さんを迎えに来るんだよ。自分の出勤時間が あわさって その社長夫人が隣の社長を見送ったあと自分にも ていねいに いってらっしゃいませと 見送って くれるんだよとアハハ "と笑う。とても しあわせそうだ。 " 自分は あの土地を 両親にもらっただけなんだ。" その土地は 田園都市線だった。東京の金持ちの人達がその線に 集まっていた。