映っているのは…もう一つの顔をもつ自分?
しかし 美しいわね!
◆舞台 No.9 -不滅の旋律-
ナンバーナイン ふめつのせんりつ
千代田区
東京国際フォーラム ホールC
当日はJR東京駅利用
丸の内南口改札から徒歩7分ほど👣
2024(平成6)年12月24日(火)
公演100th Anniversary
開場13:30
開演14:00
稲垣吾郎 / 剛力彩芽
片桐仁
南沢奈央
岡田義徳
崎山つばさ
中尾暢樹
奥貫薫
羽場裕一
長谷川初範
ほか
演出 : 白井晃
演出 : 中島かずき(劇団☆新感線)
音楽監督 : 三宅純
主演の稲垣吾郎さんが 全身全霊で挑む
天才作曲家
※ベートーヴェンの半生を描く舞台
※ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
2015(平成27)年に初演
2018(平成30)と
2020(令和2)年(生誕250周年)に再演
ベートーヴェンの交響曲第9番の初演から
200年という メモリアルイヤーとなる節目の
今年 2024(令和6)年に4度めの上演が決定
タイトルの No.9(ナンバーナイン)とは…
ベートーヴェンが作曲した
9番めにして 生涯 最後の交響曲
第9番 ニ短調(第九)のこと
ベートーヴェンが好きな長女が
観たかった舞台
誘ってもらって 行ってまいりました
わくわくしながら
会場に向かった先で見たものは
上階まで繋がるエスカレーターに乗った人の列が
長く長く連なりゆっくりと動く様…
長い長い行列はトイレにも…
会場に入ってからは
席を埋め尽くす人の熱気に圧倒されて…
ひゃあ
舞台を観る前に
気圧されて 精気を吸われた気分だったけれど
始まった舞台からは
それを
はるかに上回るエネルギーが放たれていて…
受け止めるのに必死
舞台の臨場感って すごいね
舞台上の
上手と下手に置かれた グランドピアノ
プロのピアニストの方がお二人
場面場面でベートーヴェンの楽曲を弾く
舞台では
20曲以上の
ベートーヴェンの曲が使われているのだとか...
ピアノまでもが一人の演者
その音色は まるで
情景の輪郭を立ち上がらせる 一つの台詞のよう
後年
この舞台を懐かしむ時
それぞれの場面は
流れた曲とセットになって
スルスルスルっと
思い浮かべることが できるのかもしれないね
俳優でもある
白井晃さんの感性が紡ぎ出す 演出の世界
その一曲を選曲できるということは
数多(あまた)ある ベートーヴェンの曲を
知り尽くしていなければ できないこと
すごいなぁ
絶賛!
そして台詞…
ぼくの人生は ぼくのものだ
君は君の歌を歌え
喜劇は終わった
だが
音楽は終わらない
貼りつくように残る台詞が ある
言葉の美しさがあるのよね
稲垣吾郎さんの
張りのある よく通る声にも びっくり
声に めちゃめちゃ安定感があって
後半は重厚感さえ感じたもの
お嬢さん…
語りかける一言の
その最後の ん が
色気を纏(まと)わせたまま
いつまでも空間に余韻を残す
拾いに行きたかったくらい…
舞台の語り口って独特で
だからこそ
知っている言葉でも
なにか別の違う生き物みたいな感じ
現代を生きている者は
誰一人
生身のベートーヴェンを知らない
舞台だから
描かれる人物像は
脚本によるところが大きい のかもしれないけれど
途中から
稲垣吾郎さん…
あぁ
この人がベートーヴェンなんだ って
違和感なく思えるようになった
この舞台
ベートーヴェンの半生を
観る側が一緒に体感できて
その育った背景や史実までをも学べる上に
ピアノの
豪華な生演奏まで聴けちゃうコンサートみたいな
そんな 特別な舞台のような感じがした
ただね
ピアノの曲が演奏されるそのたびに
あ
この曲知ってる
これはなんだっけ?
いちいち脳が反応して
そのたびに気が散って
現実に引き戻されてしまう瞬間が たびたび
曲のクレジットとか 出ないかなぁ
なんて思ったりもしたけれど
あ
いや
だめだ
それじゃ興醒めだもんね
初演から4回も観た
そんな方も いらっしゃるみたいだけれど
それ…わかるかも
舞台だから
毎回
全く同じものを観ることはできないけれど
観る側が観ることに慣れてくると
見る視点や
見えるものの深さが違ってくるのかもしれない
初めてだと
興奮し過ぎて
どうしても
雰囲気に呑まれちゃったりすることもあるしね
音を失い
音に触れることができなくなってもなお
作曲を続けたベートーヴェン
第九は 亡くなる3年前に完成した交響曲
舞台のクライマックスで
鳴り響く よろこびの歌
鳥肌がたった
爆発のような解放…
あぁ
この舞台は
ここに向かっていたんだ
この第九に向けて…
それに気がついた途端
涙が流れた
鼻水ぐずぐず
人って強いんだなぁ
今日までの いろんな思いが 溢れて…
私的なことね
涙が とまらなかったよ
観劇の日はイヴ
そしてその日は
初演から重ねた公演が
ちょうど100日めという記念すべき日
カーテンコールが鳴りやまなかった
Congratulations
100th
舞台は
決して
特別な人だけが観るものじゃないよ
生で 間近で観る感動
それは
足を運んだからこそ得られるもの
年があけてからも
福岡 大阪 静岡と公演は続く
まだまだ
これからもきっと
もっともっと進化(深化)していくんだろうな…
素敵な舞台
ありがとうございました!
誘ってくれた長女にも
ありがとう!



