私が三十年以上関わって来た尤氏氣功を通して
武術の本質について得た私の境地は以上の結論に
至ったので説明を加えてみたい。
真の武術は武術を求めないとは、まるで禅問答のようだが、これも尤氏氣功がドクター尤老師の
西洋医学の医師であったことが大きく関係して
いるだろう。尤氏氣功は健康と長寿が大目的で
ある。私は中国医学の中医としての立場から尤氏氣功に携わり、私の氣功整体をついに考案する
ことになった。つまりは空勁即治療、治療即空勁の武医両術を目指すことに焦点を合わせている。さらに私が半生をかけて私自身の養生法として、
食体想の三位一体健康養生法イコール🟰治療と自分の治療、リハビリとなって私自身を実験台に
して来ているのである。正食イコール🟰治療、
正体イコール🟰治療、瞑想イコール🟰治療、で
どのひとつ取っても治療となる近未来の治療法と
なる。今までがそうであったように、人間の生活は伝統と歴史に残る智慧の上に成り立っている。
今も昔も変わらない。
武術を離れて武術武道が見えてくる場合もある。
武術武道の中に居ては、大局的に見えなくなる
こともあるだろう。日本の武術武道から私が
離れてから三十年のあいだ、瞑想に朝晩取り組んで空勁と治療に専念した結果辿り着いた私の境地が、
真の武術は武術を求めないと言う禅問答に似た
結論であった。空即是色、色即是空、空勁即治療、
治療即空勁、であった。空勁がかかる身体を持つ者は治療してすぐ治り、空勁そのものが治療の手段であった。