県の意図が伝わらない、市の判断で市町村格差が！「保育士配置改善事業補助金」の障害児受け入れ加配要件改善へ

昨年度から千葉県では「保育士配置改善事業補助金」の障害児受け入れ加配の基準を県が緩和し、これまでは障害児の定義として障害児手帳を要件としていたが、手帳がなくとも、市長の判断により基準を作り要件とすることを可能としました。
この緩和の目的は明確な障害ではない場合や、発達障害やグレーゾーンといった子供たちの保育にも人手が必要となるが、明確に障害と診断されていない場合や、親が障害を認めていない場合は加配をつけることができず、必要なところに人員を配置できていなかったのです。この問題を解消するため手帳がない場合でも市町村で要件を作り対応可能としたのです。

ところが、保育現場で働く市民の方から、松戸市では医師の診断書が要件であり、結局手帳が要件の時と同じ運用となっている。他市では市の判断や循環指導の判断により加配が認められているようだ。なぜ県が要件を緩和したのに松戸市は変わっていないのか？県の緩和の趣旨を理解し改善するべきではないかとの声が届きました。

そこで市の体制を湯浅議員が確認し、中西は政務調査課に依頼し県内の市町村の運用状況を調査しました。

松戸市は医師の診断書を要件としており、県の要件が緩和しても実態は変更されていない状況だった。
県内では54市町村中約２０％（政令市・中核市は独自制度）ほどしか手帳や医師の診断以外の基準を設けて運用している自治体はなかった。

湯浅議員が松戸市議会で一般質問で松戸市の現状と他市の比較、県の要件緩和の趣旨を確認することで、市の運用が変更に動き出しました。

中西は県の要件緩和の趣旨が市町村に伝わっていないことが実態調査で明らかになったため、委員会質問を通し、各自治体への改めての周知を要望しました。

現場の市民の方からの気づきがなければ私たちだけでは気づけない問題でした。
せっかくの制度が生かされていない、隣の市と違うようだ、そんな気付きが問題解決のきっかけになることが多くあります！