60歳以降の賃金低下はこの給付金で補おう!でも年金が!? | 年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

皆さんこんにちは!
年金アドバイザーのhirokiですー(^-^)/

昨夜号外でメルマガ発行した後、問い合わせが集中して頑張って返信させていただいたのですが終わらせれませんでしたー(。A。;)ーぐはぁ!
今夜と明日中には返信しますのでお待ちください(^^;;


さて、突然ですが、男性データ。

昭和31年5月生まれの男性。
来月60歳になります。
老齢厚生年金は62歳から1,000,000円(月額83,333円)支給予定。
60歳以降も厚生年金加入しながら、再雇用で働く予定。
60歳以降は賞与無し。




60歳以降に再雇用などで給与が大幅に減った場合(60歳時賃金より75%未満に下がった場合)は、雇用保険から給付金(高年齢雇用継続給付金)が支給される事があります(60歳月から65歳月まで支給)。



60歳時賃金は、60歳前6ヶ月に受けた賃金を180で割った額を30倍にした額で、60歳時みなし賃金といいます。



この60歳時のみなし賃金が例えば500,000円で、60歳以降に295,000円に下がった場合は59%に賃金が下がっています。



61%未満になると、最大で賃金✖︎15%が給付金として支給されます(2ヶ月分ごとに給付金を支給)。



で、この場合295,000円✖︎15%=44,250円(月額)になるんでしょうか?


実はこうはなりません。



60歳時みなし賃金には上限があるからです。
現在の60歳時みなし賃金の上限は447,600円です(毎年8月に上限が変わる)



となると、447,600円に対して295,000円は65.91%(小数点以下3位を四捨五入)になります。

{222B38A5-09F6-461C-ACA3-7E831E5A830B}


という事で今日は特殊な計算例(^-^)/



さて、61%未満に下がると最大15%の給付金が支給されますが、61%よりも高い場合はどのくらい給付金が支給されるんでしょうか。


この場合ちょっと特殊な計算をします。
まあ、覚えれば全然大した事はないです(^^;;

(➖183✖︎65.91➕13,725280×100÷65.91=9.01%(小数点以下3位四捨五入)
※注意
この計算式の65.91以外の数字は定数。
数学でいう公式みたいなもんです(^^;;



というわけで、295,000円✖︎9.01%=26,579円(小数点以下切捨)が支給されます。


だから、収入合計は295,000円➕26,579円=321,579円になります。


しかし、賃金がどこかの月で295,000円より上下すれば、その分給付金も変動します。


さて、62歳まではもし賃金がずっと295,000円なら収入合計は321,579円ですが、62歳から年金(月額83,333円)貰う事にもなります。



じゃあ単純に321,579円➕83,333円=404,912円になるのか。


いえいえ(笑)



この男性は厚生年金に加入してますよね?


という事は給与と年金の総額により在職老齢年金による、年金カットがされます。


月額295,000円だと標準報酬月額が300,000円になります。賞与無し。
※標準報酬月額表(協会けんぽ)

標準報酬月額と直近1年間に貰った賞与の12分の1の額と年金月額の合計を総報酬月額相当額という。

※注意
正確には賞与は1回の支給ごとに1,000円未満切捨てた標準賞与額を使う
なお、賞与は1回の支給につき150万円が上限。



在職老齢年金による停止額の算出➡︎{総報酬月額相当額(300,000円➕83,333円)➖280,000円}÷2=51,666円⬅︎月の年金停止額。


よって年金月額83,333円➖51,666円=31,667円(月の年金支給額)


{C9339FEA-49C3-4C9F-A915-30665BE35F61}


さらに、厚生年金加入しながら、高年齢雇用継続給付金を貰ってるから更に年金がカットされて収入合計が減ります。



295,000円の賃金であれば、標準報酬月額が300,000円なので60歳時みなし賃金447,600円と300,000円に対して67.02%に下がっています。



年金停止額を算出する時は60歳時みなし賃金と賃金の割合を見るのではなく、標準報酬月額と60歳時みなし賃金の割合で見る事に注意。


よって、(➖183✖︎67.02➕13,725280✖︎100÷67.02✖︎(6÷15)=3.11%(停止率)

※注意
(6÷15)というのは給付金の額の約4割くらいを年金からカットするという事。
なお、標準報酬月額と60歳時みなし賃金との割合が61%未満に低下の場合は、標準報酬月額✖︎6%が停止額



年金停止額は標準報酬月額300,000円✖︎停止率3.11%=9,330円



よって月の収入合計は、賃金295,000円➕給付金26,579円➕(年金月額83,333円在職老齢年金による停止額51,666円給付金貰う事による年金停止額9,330円)=343,916円


だから年金支給については月額22,337円(83,333円➖51,666円➖9,330円)になる。



定年を迎えると大半の人は賃金が下がるし、年金支給開始年齢も引き上げられるので雇用保険の高年齢雇用継続給付金は活用したい制度ですね(^-^)/
なお、厚生年金に加入しない場合は、停止額は適用されません。


{BDF0CE89-A908-4DBD-B0FE-0B8E88D721B4}


※追記
60歳までに雇用保険被保険者期間が通算して5年以上ないと給付金は受けれません。
給付金を受ける場合は雇用保険被保険者でないといけません。


気が向いた方はコチラも合わせて読んでみてください!

メルマガ発行中(^-^)/
登録はこちら~