
この写真は北海道で一番長い河川、石狩川の旭川での様子である。大雪の山から流れているこの川は、いろいろな支流と合わさって、ここから日本海がある石狩の方まで流れていくことになる。
正確に測ったことはないが、地図でざっと見た感じでは、全体の1/3ぐらいの長さの地点であろうかと思う。それでもこれだけのゴミが浮いているのだ。

さらにここは北海道のとある海岸に打ち上げられていた小さなプラスチック片ゴミである。
海岸には大きなゴミもあるが、こんなに小さなゴミもある。
そこで最近問題になってきているマイクロプラスチックというものがある。
定義は学者によってまちまちで統一されていない部分もあるが、1~5mmより小さいプラスチック粒子や、さらには顕微鏡を使わないとわからないほどの小さな破片まで、海には流れ込んでいる。
原因としては、大きなプラスチックは削れたりすることもあるが、工業用の研磨剤やスクラブ洗顔料、化粧品、洗濯洗剤、台所洗剤などにも使われているものがある。また近年増えてきた化学繊維の布類も、細かな破片が布から剥がれ落ち、それが家庭排水などから海に流れ込み、確実に増えてきているという。
さて、これの何を私たちは注目しなければいけないのかであるが、海の中には多様な生物が生息している。目に見える大きな生物もいれば、プランクトンと呼ばれる小さな生物もたくさんいるわけだ。それらの小さな動物たちが食べものと間違ってマイクロプラスチックを食べてしまうことは十分に考えられる。プラスチック粒子には残留性有機汚染物質と呼ばれるものが付着しやすく、現時点で海洋で検出されているものの中には遺伝子を損傷させるものや内臓に悪い影響を与えるということが知られている。
具体的には約10種類ほどの化学品名が発表され、それらが私たちに与えるであろう健康影響を見てみると、がんや内臓疾患、男性の不妊症、神経系の影響など、今後研究が進むにつれて、これらの内容はどんどん増えていくと予想される。
たった一匹のプランクトンが間違えて食べたこと自体は、私たちには大きな影響にはならないが、それらの汚染物質が付いたものを食べたプランクトンを主食にしている生物がいるわけで、さらにはその生物を主食とする生物もいる。そうなると、体内に蓄積されて排泄される前に捕食され、それが連鎖的に次の捕食者へ引き継がれ、汚染の度合いが高濃度になってしまっている大きな生物が発生してしまう。
世界の約30億人がタンパク源として魚類に依存しており、日本も世界有数の魚を食べる習慣のある国である。
魚は何を食べて生きているのかと考えたとき、マイクロプラスチックが与える影響を無視するわけにはいかないのではないかと思う。
世界自然保護基金(WWF)の発表によれば、世界の海洋生物(哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類)が、1970年以降の40年でほぼ半減しているとの報告を今年行ったばかりである。
内容としては、特に魚類の減少が著しく、マグロやサバ、カツオなどは40年で1/4に減少、サメは1/4の種が絶滅の危機にある。過剰な漁獲、汚染、温暖化などの人間活動が原因だということだった。
サメのような生物ピラミッドの頂点にいるものの数が減少してきているというのは、かなりマズい話である。
さらに、この情報が正しいと仮定して、それでも魚食習慣を続けたとすると、マイクロプラスチックに汚染された濃度がさらに増している魚たちを私たちは食べなければいけなくなるのだ。
私たちに何ができるのかは、人それぞれみんな違うと思う。
ただ未来を考えたときに、小さなことでも良いから、何かできないものかと考える。