JR江部乙駅 駅カフェ | 北海道のまっつのブログ

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 江部乙(えべおつ)駅で行われた駅カフェにお邪魔してきた。

 江部乙駅とはJR函館本線の滝川駅から一駅旭川側にある駅である。

 詳しくは聞いていなかったけど、月に一度の割合で駅の中でイベントが行われているようで、今回は滝川高校に勤務している長澤先生のお話を聞きに出かけてきた。

 お話のタイトルは「野生動物と共存する地域の力とは〜江部乙の森で考えたこと〜」だった。

 以前より地元で定点カメラを設置して、野生動物を観察なさっていることを聞いていて、どのようなお話なのか、とても興味があった。

 

 私自身、動物に携わる仕事は長かったが、野生の状態は詳しくわかっていないので、色々な講演や学習会などに参加しては、改めて知ることがとても多い。

 

 その中でいくつか心に残ったフレーズを紹介したい。

 まずは先生が独自で分類したヒグマのタイプの紹介であるが、これはすごく納得した。

 ヒグマは本来人間と出会うことを望んではいないはずで、山の中で季節によって手に入る植物や昆虫などを主食としている。

 しかし様々な原因で、人が住む場所の近くにまでということで、大きなニュースになる。

 ここでType V のアーバンベアーになると、かなり警戒をしなければいけないことになるが、さらにその先に関してはそれなりの対応が必要になる。

 ただこれはクマだけが悪いわけではないと思う。

 先生は以前大雪山の山の監視員をされていたことがあったようで、その頃はスポーツドリンクもいけないと教わったと話してた。

 匂いがきついので、こぼした時にクマを引き寄せる可能性があると言う。

 登山者はそこまで気を使っているものなんだと思った。

 

 もう一つ印象に残ったのが次の写真である。

 これは先生が設置した定点カメラの写真で、同じ位置から撮影した写真を合成したものだそうだ。

 中央に先生が写っているが、先生の目線の先にオスのエゾシカが、さらにはシカの前方にキタキツネ。

 後方には車が写っているが、車と先生との間にヒグマが写り込んでいる。

 大きさの比較もできるが、活動時間は違うにしても、同じ場所を共有して生きていると言うのを、改めて確認できた画像だった。

 

 先生はドラえもんの「どくさいスイッチ」と言うアイテムを使った時のストーリーを話していた。

 邪魔な人を消してしまうアイテムで、嫌な人をどんどん消し去っていくとバッドエンドになるということだった。

 野生動物の絶滅も、同じことが言えると思う。

 

 また朱鞠内湖の出来事にも触れ、先生の想いがとても強く感じられた。

 「経験で得た知識や情報は伝えること」という言葉が、配布されたプリント物に大きく書かれていて、それを実践していることに敬意を表したいと思った。

 また機会があれば、話を伺いたいし、この話を多くの人に聞いてもらいたいとも感じた。