例年ならば、クリスマス商戦を終えて需給が緩み価格が下落する半導体、LCD、電子部品の不足が継続し、価格の下げが鈍い。通常であれば、今の時期を在庫の積み増しに充てるのだが、中国の春節需要が強くて在庫の積み増しが進んでいない。中国の消費は、1月の自動車販売統計(160万台)を見る限り、狂乱的とも言えそうだ。まさかこのペースで2010年は2000万台とかないよな・・・(コンセンサスは1300万台程度。米国だって1200万台程度のコンセンサス、僕は上ぶれると見ているけれど)。
ハイテク製品は、リーマンショックを受けて(それ以前の急激な価格下落と)、製造能力の増加が非常に限定的。今頃、焦って東芝が四日市工場でNANDフラッシュの設備投資を再開する決定をしたって、そのキャパシティは、早くて1年半後ってところだろ・・・。他社だって同じ状況で、更に困ったことには「半導体製造装置」製造企業もコスト削減と設備圧縮で、まったく需要の急拡大に応えれていない(ASML等)。
つまり、製造プロセスの高度化による製造能力の拡大はあれども、本質的な供給拡大は2010年は、DRAM、NAND、LCD等広い領域にわたって限定的となる。
現時点でも、発注量に対しての出荷量は半分とかいう部材もあるわけで、こうなってくると、「半分しか来ないなら2倍3倍発注してしまえーーw」といった部材発注のインフレートが起きて混乱に拍車がかかってくる。
夏にクリスマス商戦向けの作りこみが本格化したときの部材の充足率と価格高騰に今から注目したい。