この10カ月ほど、International Herald Tribune なる日刊紙を毎日買っています。New York Times のアメリカ国外版です。記事は概ね New York Times とかぶっています。
今年の4月に、「アメリカの諜報機関が、米国の次なる安全保障上の懸案となる可能性としてメキシコを取り上げた」という内容の記事が載りました。
その後、メキシコの麻薬密輸組織がメキシコ治安維持機構(軍・警察)と争う様子が度々報道されるようになりました。報道の頻度は次第に上がってきています。
麻薬に絡んだ報道を細かく読んでいくと、ミャンマーとメキシコ両国の麻薬密輸組織のつながりが報じられるのに気付いたり、コロンビアにアメリカが介入していることがどうも関連しているらしいことがだんだん推定できるようになってきたりします。
世界のいろいろな地域から、麻薬がメキシコを経由してアメリカへ密輸されると思われるわけです。(もちろん、メキシコ国内で生産されている麻薬でアメリカに密輸されているものもあると考えられます) そしてその組織の活動が以前よりも活発になってきていることが、報道されている範囲の情報だけからでもある程度見当がつきます。
個人的な意見ですが、こういう動向は、「石油輸出国から輸入国への転落の道をメキシコが歩み始めた」間接的な証拠だと私は考えています。正業で富を稼ぎ出す能力が落ちてきていることが背景にあるに違いない、と考えています。