gariさんから#346において何本かご意見をいただきました。

・休耕田で水稲栽培する
・その水稲からエタノールを製造する
・一部飼料米用の水稲も栽培する
・セルロース系エタノール製造技術が進歩すれば、最終的にはエネルギー収支を改善できる
・エタノール以外の製品への加工も行う(バイオプラスティック、RDFなど)

という基本コンセプトを主張されています。

この4番目は、テーマ「温故知新」でかつて私が展開したのと同じ路線です。

「休耕田で栽培した水稲からエタノールを製造する」のは、「イネイネ・日本 プロジェクト」にもある発想です。

http://www.ineine-nippon.jp/index.htm

gariさんへの返事の中で申し上げましたが、代替エネルギー開発において第一に考えなければならないのは「エネルギー収支が正なのか負なのか」です。その次が「正だとして、どのくらい大きい(小さい)のか」ということです。

水稲を利用するにせよ、また私が以前申し上げたように海で「燃料作物」を栽培するにせよ、「エネルギー収支はどうなのか?」をまず第一に考える必要があります。

もっとも、「エネルギー収支」を計量的に試算するのはとても難しく、色々なデータを新たに集めた上で分析する必要があります。そのデータは一般的な統計資料に記載されているデータではありません。

こういったことを考え合わせて、しばらく以下について連載しようと思います。

(1) 「水稲栽培+セルロース系エタノール製造」プランについて考察
(2) 「海で燃料作物を栽培+セルロース系エタノール製造」プランについて考察
(3) 両プランについてエネルギー収支について定性的に考察