少し微生物や植物に関する研究の話をしましょう。
このブログの主張の一つに、「バイオマス生産とバイオマスの加工に関して、その生産性が将来劇的に上がるだろう」という命題があります。
そういう将来へ向けた努力は色々なところで行われています。
例えば、「メタゲノム」という手法が近年登場しました。
日本経済新聞(朝刊) 2007年10月7日(日) 29面
「かがくCafe 腸内細菌丸ごと調べる」
(Quote) 人間の体内や海中、土の中にいる微生物を分離せずに丸ごとまとめて遺伝情報(ゲノム)を読みとる新しい研究手法が注目されている。この「メタゲノム」と呼ばれる手法で人の腸内細菌を調べ健康診断などに応用を目指しているのが東京大学の服部正平教授だ。
「これまで遺伝子を調べることができたのは培養で増やせる微生物だけ。実はほとんどは培養できない。培養できるものも、できないものも区別せず、例えば海水一リットル中、土壌一グラム中の微生物群の遺伝子を丸ごと調べるのがメタゲノムだ」
--ごちゃ混ぜにするとどの微生物の遺伝子だか分からないのでは。
「見つけた遺伝子を手がかりにしてその持ち主の微生物を探し出すことはできる。また単純な構造の微生物体を人工的に合成して、有用遺伝子を組み込むこともできるようになりつつある」
--研究の目的は。
「一つは宝探し。ペニシリンをはじめ多くの薬が微生物から見つかった。新薬のタネが見つかる期待がある。米国にはバイオ燃料を効率よく作る微生物を探している科学者もいる。...(後略)...」
...(後略)... (Unquote)
掘り出し物が見つかるといいですね。