日経産業新聞に編集者(?)意見記事が載りました。

10月31日 24面
「眼光紙背 E3燃料は『できちゃった婚』」

(Quote) 今月、大阪で発売された初の国産バイオ燃料「E3」。ガソリンにバイオエタノールを直接混ぜたこのE3を、ある関係者は「できちゃった婚みたいなもの」という。そのココロは「周りの十尾が全然整わないうちに、先にモノが出てきてしまった」。

 E3と別方式のバイオ燃料を普及させたい石油元売りの冷たい態度に、E3「生みの親」の環境省や大阪府が、製品販売という既成事実化で対抗した。そんな構図だ。元売りとも環境省ともうまくやりたい商社は、両者の間で右往左往している。

 元売りの抵抗で、大阪府などはバイオエタノールを混ぜるガソリンの確保のみならず、E3を販売してくれるガソリンスタンドの発掘にも苦労した。「当初は府内に十点ほど展開する小売業者がE3を売る予定だったが、元売り側の圧力で降りてしまった」(別の関係者)といい、結局は二店での販売開始。地味な船出になった。

 当事者間の利害調整だけではない。「誰がE3の品質に責任を持つのか」という最も重要な品質確保や、税制などに関する制度上の手当てもこれから。経済産業省はE3を製造する「ブレンダー」(混和業者)登録制度の新設を検討しているが、商売敵にお墨付きを与えるような制度に元売りの反発は必至だろう。周囲の理解を徐々に得られるか、それとも頓挫か。「できちゃった婚」の行く末は前途多難だ。  (香堂) (Unquote)

報道記事ではありませんが、「石油元売り業界がE3に抵抗して業界ぐるみで小売店に圧力をかけている」ことがわかりました。