ETBE方式をとる石油元売り業界の言い分について、比較的まとまった情報量の記事が4月上旬に出ました。
列記してみましょう。
日経産業新聞 4月9日 14面
「バイオ燃料混合ガソリン販売 JBSL・平井茂雄代表に聞く 石油元売り 早期の国内量産目指す」
・ETBE導入の発端は2005年4月閣議決定「京都議定書目標達成計画」
・閣議決定による政府からの要請に応じ、2006年1月から石油連盟は検討開始
・検討した結果、JBSL(バイオマス燃料供給有限責任事業組合)を設立し、バイオ燃料をまとめて調達、出荷することにした
・当面、新日石根岸製油所(横浜市)でガソリンと混合、首都圏五十箇所の給油所に出荷
・エタノール直接混合方式は、品質・安全・環境への影響等、問題が多い。エタノール混合ガソリンに水が入るとエタノールとガソリンの分離を引き起こし水分が増える。オクタン価低下、自動車部材劣化などがおこる。蒸発する成分が増え光化学スモッグが広がる可能性がある
・ETBEはドイツ、フランス、スペインなどで使用。ただし日本では第二種監視化学物質
・(原料の一)イソブテンは石油精製の副産物。生産費用はかからない
・安全性が確認できるのは2008年初頭の予定。確認できれば日本でETBE製造を開始
・原料の調達に不安がないわけではない。輸入先の分散、食糧需給との関連、天候等にも要考慮
・バイオエタノール製造に(業界として)関与するつもりはない。日本での生産には原料確保を含め割高なコストが問題
・政府への注文: (2006年11月に政府が出した工程表について)国家として共通認識を持った政策を打ち出して欲しい。揮発油税等の税制面・法制面でも課題あり