昨年9月16日の#93で、アメリカのエネルギー省主導の研究開発では、"white rot fungus"という菌類を利用して前処理に役立てようとしている、と書きました。
http://ameblo.jp/mattmicky1/entry-10016809079.html#cbox
この"white rot fungus"を利用した前処理工程がようやく日本の新聞で取り上げられました。
日本経済新聞朝刊 2007年5月4日(金) p9
「エタノール原料 キノコで分解 京大など」
(Quote) 京都大学や日清製粉などの研究チームは、バイオエタノールの原料として期待される木くずや雑木をキノコの一種で分解する手法を開発した。機械で破砕する従来法に比べ処理に必要なエネルギーを数十分の一以下に減らせるという。
研究チームはほかに日本化学機械製造、東洋エンジニアリング。木くずや雑木は繊維のセルロースをリグニンと呼ぶ接着剤のような物質で固めたような構造をしている。セルロースから糖を取り出し発酵させるとエタノールが得られるが、その前にリグニンを分解して取り除く必要がある。
新手法は国内に生息するキノコから分離した白色腐朽菌を使う。この菌はリグニンだけを選んで分解する。さらにマイクロ波を照射して分解を促進させる。新エネルギー・産業技術総合開発機構のプロジェクトの一環で開発した。
...(後略)... (Unquote)
"White rot fungus"は「白色腐朽菌」と訳してるんですね。
ま、まだまだ研究段階です。実用化するとしても先の話です。