第1段階: 何らかの方法で糖を得る

第2段階: 糖を発酵させて、エタノールを生成する。エタノールは水溶液として得られ、その濃度は10%程度である。

第3段階: 濃度10%程度のエタノール水溶液を蒸溜し、濃度90%以上のエタノールを得る。

第4段階: さらに脱水(蒸溜?)し、濃度100%近いエタノールを得る。


こういうことですね。

で、前回2番目の記事によると、この第3段階と第4段階で、「燃料エタノールに含まれるエネルギー量の55%」を費消する、というわけです。

仮に蒸溜と脱水だけでしかエネルギーを投入する必要が無いとしても、エネルギー収支は「1:2」弱にしかならない、ということです。

えらいことですね。蒸溜と脱水がボトルネックになっているわけです。

2番目の記事によると、とうもろこしから製造するエタノールの場合、「生産に使った分を差し引いて新たに得られるエネルギーが製品エタノールに含まれるエネルギーの20%」ということです。

ということは、エネルギー収支が「1:1.25」ということです。

これは、私がきかされている、corn ethanol のエネルギー収支とだいたい一致します。

ウェブサイト上をあさっていると、「1:1.2」あるいは「1:1.34」という数値が出回っています。

ま、どちらにしても、かつかつ1を上回っているにすぎません。

やっかいなことに、この「1を上回る分」のほとんどは、「エタノールを搾り取った後に残る絞りかすに含まれる家畜飼料としてのエネルギー量」だそうです。

ですから、液体燃料としてだけみると、とうもろこしから液体燃料を作っても、投入したエネルギー量とほぼ同じエネルギー量しか得られないわけです。

何やってんだか、わからなくなってしまいますね。