まず、この記事を読んでいただきましょう。
日経産業新聞 2006年12月18日(月) p17
(Quote)
バイオエタノール装置を導入
【釧路】 十勝圏振興機構(とかち財団)は研究用のバイオエタノール蒸留装置=写真=を導入した。JA北海道中央会が早ければ二〇〇九年度の開始を目指すバイオエタノール生産などに向けた研究に活用する。
まず規格外小麦などを昨年度に同財団が導入した装置でエタノール分が約一〇%になるまで発酵。それを新たに導入した蒸留装置で九〇%以上の濃度とし、さらに水分を除いて一〇〇%近い無水エタノールにする。蒸留装置は新たな資源循環システム研究のため、北海道農業研究センターが中心となり購入した。 ...(後略)... (Unquote)
次に、この記事を読んでいただきましょう。
日経産業新聞 2007年3月14日(水) p11
(Quote)
自動車燃料用生産に弾み エタノール濃縮効率化
食総研・東大が新技術 センサーにも応用
【つくば】 農業・食品産業技術総合研究機構の食品総合研究所と東京大学は、低濃度のエタノールを効率よく濃縮する技術を開発した。濃度が高くなると溶液を通す膜を開発、エタノールだけを通す膜と組み合わせて濃縮する。自動車燃料などとして期待されているバイオエタノールの効率的な生産につながるほか、センサーなどにも応用が見込める。
開発したゲート膜は、ポリエチレン膜に開いた微細な穴にエタノール濃度が高くなると縮む特殊なポリマーを塗布。濃度が低い間はポリマーが穴をふさいでいるが、一定の濃度以上になるとポリマーが縮んで溶液を通す。ポリマーの成分によって穴が開く濃度を調節できる。
食総研と東大の中尾真一教授らのグループは、エタノール濃度が八%を超えると穴が開く膜を試作。実際にエタノールを含む溶液が通ることを確認した。エタノールだけを通す透過膜と組み合わせれば濃度九〇%前後に濃縮できる。従来の蒸溜による濃縮に比べて必要なエネルギーを三割以上減らせ、透過膜だけだとエタノール濃度が低くなりすぎて発酵効率が悪くなる問題も防げる。
現在、バイオエタノールは二段階の蒸溜によって、燃料として使える一〇〇%近い濃度に濃縮する。この工程にエタノールから得られるエネルギーの五五%に相当するエネルギーが必要で、さらに材料の作物栽培にもエネルギーがかかる。生産に使った分を差し引いて新たに得られるエネルギーは、トウモロコシの場合でエタノールの持つエネルギー全体の二〇%にとどまるという。
新しい濃縮技術は一段階目の蒸溜の代わりに利用可能。発酵が進んでエタノールの濃度が一定以上に達したら新開発の膜で濃縮すればよく、新たに得られるエネルギーの割合を高められる。また、従来バッチ式で実施していた発酵を連続してできる可能性があり、生産コストの引き下げにもつながる。 (Unquote)
発酵させた後、どういう工程が待ち受けているか、整理してみましょう。
日経産業新聞 2006年12月18日(月) p17
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バイオエタノール装置を導入
【釧路】 十勝圏振興機構(とかち財団)は研究用のバイオエタノール蒸留装置=写真=を導入した。JA北海道中央会が早ければ二〇〇九年度の開始を目指すバイオエタノール生産などに向けた研究に活用する。
まず規格外小麦などを昨年度に同財団が導入した装置でエタノール分が約一〇%になるまで発酵。それを新たに導入した蒸留装置で九〇%以上の濃度とし、さらに水分を除いて一〇〇%近い無水エタノールにする。蒸留装置は新たな資源循環システム研究のため、北海道農業研究センターが中心となり購入した。 ...(後略)... (Unquote)
次に、この記事を読んでいただきましょう。
日経産業新聞 2007年3月14日(水) p11
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自動車燃料用生産に弾み エタノール濃縮効率化
食総研・東大が新技術 センサーにも応用
【つくば】 農業・食品産業技術総合研究機構の食品総合研究所と東京大学は、低濃度のエタノールを効率よく濃縮する技術を開発した。濃度が高くなると溶液を通す膜を開発、エタノールだけを通す膜と組み合わせて濃縮する。自動車燃料などとして期待されているバイオエタノールの効率的な生産につながるほか、センサーなどにも応用が見込める。
開発したゲート膜は、ポリエチレン膜に開いた微細な穴にエタノール濃度が高くなると縮む特殊なポリマーを塗布。濃度が低い間はポリマーが穴をふさいでいるが、一定の濃度以上になるとポリマーが縮んで溶液を通す。ポリマーの成分によって穴が開く濃度を調節できる。
食総研と東大の中尾真一教授らのグループは、エタノール濃度が八%を超えると穴が開く膜を試作。実際にエタノールを含む溶液が通ることを確認した。エタノールだけを通す透過膜と組み合わせれば濃度九〇%前後に濃縮できる。従来の蒸溜による濃縮に比べて必要なエネルギーを三割以上減らせ、透過膜だけだとエタノール濃度が低くなりすぎて発酵効率が悪くなる問題も防げる。
現在、バイオエタノールは二段階の蒸溜によって、燃料として使える一〇〇%近い濃度に濃縮する。この工程にエタノールから得られるエネルギーの五五%に相当するエネルギーが必要で、さらに材料の作物栽培にもエネルギーがかかる。生産に使った分を差し引いて新たに得られるエネルギーは、トウモロコシの場合でエタノールの持つエネルギー全体の二〇%にとどまるという。
新しい濃縮技術は一段階目の蒸溜の代わりに利用可能。発酵が進んでエタノールの濃度が一定以上に達したら新開発の膜で濃縮すればよく、新たに得られるエネルギーの割合を高められる。また、従来バッチ式で実施していた発酵を連続してできる可能性があり、生産コストの引き下げにもつながる。 (Unquote)
発酵させた後、どういう工程が待ち受けているか、整理してみましょう。