バイオテクノロジーの進歩は、遺伝子工学に大きく負っています。

遺伝子操作は、特に実験室内での操作は、長い間手作業に依存していましたが、ここでも自動化・機械化が進行しつつあります。

日経産業新聞 1月30日(火) 11面

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遺伝子、細胞に自動注入
東京農工大など 熟練超える成功率 基本技術を開発

東京農工大学などの研究グループは、針で細胞一個ごとに遺伝子を自動的に入れることが出来る基本技術を開発した。針が細胞膜に刺さると自動的に停止し、刺さりすぎを防ぐ。専門知識が無くても簡単に遺伝子を入れることが可能で、遺伝子の研究が効率的に進む。今後、企業と協力して実用化を目指す。

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新技術は、針で細胞に遺伝子を入れる「マイクロインジェクション」と呼ぶ手法を自動化するための基本技術。 ...(中略)...

遺伝子の代わりに色素を入れ、イネの細胞で導入テストを実施した。うまく入れば色素が細胞の原形質という部分に広がるので分かる。手動でも熟練者でも約五〇%の成功率だが、このシステムを使うと八四%だった。 ...(中略)...

マイクロインジェクションは、顕微鏡下でもよく見えない直径一マイクロメートル以下の針先を細胞に刺すため、調節が難しい。松岡教授らは、ペダルを踏むだけで細胞が一個ずつ顕微鏡の視野の中央に移動するシステムも開発済み。今後、両者を組み合わせて、五年以内に完全な自動システムを目指す考えだ。 (Unquote)

研究がどんどん早くなり、研究データがさらに蓄積されていくでしょう。