液体燃料や化成品に限らず、家畜の飼料なども含めて、人間に有用な物質を大量生産する手段として、植物の更なる利用が進むだろうと私は考えています。
日経産業新聞 2006年12月13日(水) 9面
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アミノ酸 植物から効率生成
遺伝子の組み込み工夫 味の素
味の素は植物からアミノ酸を効率よく作る方法を開発した。アミノ酸の合成遺伝子の組み込み方を工夫、実の部分でのアミノ酸量が従来より二割増えた。将来、発酵技術でアミノ酸を作る現在の手法に置き換わる可能性があるとみている。...(中略)...
実験植物として有名なシロイヌナズナに、グルタミン酸というアミノ酸を合成する酵素の遺伝子を導入した。...(中略)...
三十株から酵素の遺伝子が安定して強く働いている三株を選び、遺伝子が通常より二-四倍強く働く系統を作った。成熟した実のアミノ酸量が通常より二割増加した。実の重量も同じ割合で増えており、葉でできたアミノ酸が実に移動したとみている。
...(中略)...
健康食品や飼料などに利用されるアミノ酸は、現在、植物の糖を微生物の働きで発酵させて作る。発酵過程で温度を適切にコントロールするなどエネルギーが必要になる。
植物にはもともと少量のアミノ酸を合成する仕組みがある。合成量を増やして微生物を介さず直接アミノ酸ができるようになれば生産コストを下げることも可能だ。
...(後略)... (Unquote)
前述したように、「ぶっとい茎」の中にたっぷりたんぱく質と炭水化物が入っていて、同時にそこそこ繊維質も入っていれば、理想的な牛の飼料が生み出されるかもしれません。