一昨日の投稿で、「北海道の農業関係者にとってビジネスチャンス」と書きました。
十勝地方では、農林水産省の支援の下、エタノール製造についての研究開発が以前から着々と進んでいます。
最近の記事を2つご紹介しましょう。
日経産業新聞 2006年12月18日(月) p17
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バイオエタノール装置を導入
【釧路】十勝圏振興機構(とかち財団)は研究用のバイオエタノール蒸留装置を導入した。JA北海道中央会が早ければ二〇〇九年度の開始を目指すバイオエタノール生産などに向けた研究に活用する。
まず規格外小麦などを昨年度に同財団が導入した装置でエタノール分が約一〇%になるまで発酵。それを新たに導入した蒸留装置で九〇%以上の濃度とし、さらに水分を除いて一〇〇%近い無水エタノールにする。蒸留装置は新たな資源循環システム研究のため、北海道農業研究センターが中心となり購入した。
混合ガソリンの走行試験では製造したバイオエタノールをガソリンに三%混ぜて使用する。試験は来年二月二十六日まで、計十八台の車両で実施。燃費や始動性、加速性などをチェックする。一般市民の九台も参加。試験結果を分析して効率的なエタノール生産に向けて技術を磨く。 (Unquote)
もう一つ。
日経産業新聞 1月5日(金) p10
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科学技術予算 ポイント解説 ~6~
テンサイでバイオ燃料 農水省
温暖化対策 手厚く
農水省の二〇〇七年度の科学技術関連予算は千二百九十億円。...(中略)...
北海道などで栽培されるテンサイから糖を精製、これを発酵させてエタノールを量産する施設の整備を進める。バイオ燃料の普及を進めるうえでは、ガソリンスタンドの施設改良と協力が課題だが、農水省は農協系列のガソリンスタンドを利用できるのが強み。 ...(後略)... (Unquote)
というわけで、十勝地方を中心とした北海道で、「農産物の生産→工場での加工→ガソリンスタンド等の物流→消費者による使用」を一貫した実験が行われるわけです。
関連URL:
http://www.tokachi-zaidan.jp/industry/index_building.html