#213で述べた(1)「当面の対策」についてです。

自動車の利用に際しての液体燃料節約の方法論は、すでに世の中でそれなりに実現しています。

真の問題は、

・節約の方法論をもっと普及させること

・節約の方法論を考えることとは別に、そもそも自動車 - 燃費効率の本質的に良くない分散化された輸送手段 - への依存度を今のまま維持するのか下げるのか、について検討すること

だと私は考えています。

すでに存在する節約の方法論は以下のようなものです。

(a) 車体を軽くする。(軽くすると危険な場合も想定され得るので、できる車種とできない車種と区別する)

(b) ガソリンハイブリッド車、ディーゼルハイブリッド車を徹底的に導入する。大都市圏に特に重点を置く。

(c) 建設機械・輸送機器にもハイブリッドシステム(モーターと回生モーターと蓄電池の組み合わせ)をできる限り導入する。

(d) 輸送にはできる限り鉄道や船舶を使う。都市間の輸送においては特にそうする。

(e) 高速道路において速度制限を導入する。

(f) 燃料への課税を強化する。

(g) 燃費の悪い車両への課税を強化する。

私は、これら(a)~(g)を全て徹底的に実行するべきであり、日本においてはいずれ実現するだろう、と考えています。

問題は、そう簡単に普及させられない、ということです。

個人の選択肢を制限する側の変化ですから。深刻な事態が来ないと素早い変化を招来できないと私は考えています。

ですから、私が思うに「速やかな普及には、エネルギー危機が必要」です。

逆に言うと、「エネルギー危機が来れば皆すぐに対応しようとする。そのとき相対的に損する人がたくさんでるが、それは仕方がない。それが人間の本質で、それが普通の人間の普通の行動というものだ」というものです。

もし、人より先んじて実行する余裕と意志をお持ちの方は、早めに実行される方がよろしいかと存じます。もちろん、個人で実行可能な部分だけですが。