「遠い将来」の連載が長く時間がかかってしまっていますが、まだまだ先は長いですよ。(^^;)
今のうちに、「mattmicky なりに考えた結論」を結論だけ、その根幹だけ述べておきましょう。
#202で述べたことと関連しますが、私は今、こういう仮説を立てています。
仮説1: 石油と天然ガスの減退によって引き起こされるエネルギー危機・物的生産危機(化成品の不足)・食糧危機は、最終的には主に「バイオテクノロジーとバイオマス利用」によって「生物の持つ能力を最大限に引き出す」ことにより解決する。
仮説2: 解決策の主流となるかどうかは分からないが、太陽光・風力・水力なども解決策としてそれなりに大きな役割を果たす可能性は一応ある。場合によっては水素が媒体として重要な役割を果たす可能性はゼロとは言えない。しかし、今のところは難しそうに見える。
仮説3: 「バイオテクノロジーとバイオマス利用」によって「生物の持つ能力を最大限に引き出す」ことの重心は「コンピュータの利用」にある。「システム生物学」こそが生物の可能性を引き出して問題解決を可能にする上でもっとも critical な道具である。
仮説4: 「バイオテクノロジーとバイオマス利用」による解決は、生物の可能性を最大限に引き出すことではあるのだが、同時に「自然界では自ら一定の抑制を自らに課している生体が、人工的に暴走させられる」ことを意味してもいる。従い、「反応をどうやって制御するか」、「人工的におこさせた変化を一定の空間に閉じ込め、元々の自然を隔離してとっておくにはどうしたらよいか」を考えることが重要になる。
仮説5: 「バイオテクノロジーとバイオマス利用」による解決に至る前に、「超重質油・深海産石油・天然ガス・石炭・ウラン+太陽光・風力・水力・バイオ燃料+あの手この手で省エネ推進」時代が来るだろう。その時代は、「明るい将来を予測しにくい、不安に感ずる時期」だろう。
これだけでも、お分かりいただける方にはお分かりいただけるかもしれません。もちろん、反論のある方もいらっしゃるでしょう。
どうやって「解決」がなされると想定しているのか。それについては追々述べて行きます。