石油連盟が「自陣営だけで強行突破しようとしている」と書きましたが、この記事は、すごくそう私に思わせてくれます。
日経産業新聞 11月17日(金) 4面
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バイオマス燃料事業組合 来年1月に設立 石連会長会見
石油連盟の渡文明会長(新日本石油会長)は十六日の会見で、バイオエタノール導入に向け、来年一月に「バイオマス燃料供給有限責任事業組合(LLP)」を設立する計画を明らかにした。石連加盟の元売り各社が出資し、バイオエタノールを一括調達したうえで各社へ供給する。
石油業界は二〇一〇年までに原油換算で二十一万キロリットルのバイオエタノール導入を公約。イソブテンと合成した「ETBE」をガソリンに混合する方式で、来年五月から関東圏約五十カ所の給油所で販売を始める。新会社の代表者や出資比率などは未定。当初は欧州などからETBEを調達するが、将来はバイオエタノールを輸入し国内でETBEを製造する方針。
会見要旨は以下の通り。
【農林水産省が打ち出したバイオエタノール六百万キロリットル導入案】どういう経緯かわからないが、安部首相は六百万キロリットルという数字に言及していないと聞いている。それが当たり前で、安堵(あんど)している。二〇一〇年に五十万キロリットルという閣議決定された目標を消化するのに必死の状態で、それを通り越して六百万キロリットルというのは理解できない数字だ。
【ガソリン需要の減少】
価格上昇による買い控えが原因と言われているが、低燃費な軽自動車が増えるなど、自動車保有の構造変化が大きく、すぐには元に戻らない。(燃費改善に役立つ)低硫黄ガソリンやバイオエタノール導入などは、環境対応のため(石油需要減少を)覚悟してやっている戦略。石油業界は設備集約や売り方に知恵を出して対応していくしかない。 (Unquote)