これまでに掲載した記事の内容で、重要と私が思う部分をまとめてみます。
① 11月1日、安部首相は松岡農相に「国産バイオ燃料の普及促進」と「農水省中心の推進会議立ち上げ・実現に向けた工程表の作成」を指示した。
② 11月10日、バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議が開催され、今年度中(来年の3月中)に工程表を作ることで合意。
→ 「バイオマス・ニッポン」は農水省のプロジェクト
③ 石油連盟を中心とする石油業界は、エタノールを直接ガソリンに混ぜることに反対。イソブテンとエタノールを合成させたETBEをガソリンに7%以下混ぜることを主張。
④ 経済産業省は、基本的にETBE派。ただし、記事を読む限り、明確に「エタノールの直接混入に反対」とは言っていない。
⑤ 農水省と環境省は、3%ガソリンに混ぜる「E3」方式を主張。
以下は、私が受けている印象です。(まだ、確定的なものでは、とてもありません)
(A) 農水省と環境省:
「地産地消」について首相のお墨付きをもらったので(日経記事を信じる限り、指示内容は“国産バイオ燃料の普及”です)、イケイケになっているように見えます。
(B) 経産省:
産経の論調とは違ってしまうんですが、ようく見ると、私には「経済産業省が明確に首相と衝突するのを避けている」ように見えますね。経産省発言だけ言い回しがとても微妙に見えるんです。(気のせいでしょうか?)
(C) 石油業界:
「自分たちの手の届かないところで燃料生産と流通が行われること」を恐れて、必死こいてETBEを自派陣営だけで強引に推進し、先に既成事実を作って強行突破しようとしているように見えます。
しばらく、観察を続けましょう。