風力発電の例も挙げましょう。
風力発電も、一般の認識とは異なり、「現状では『石油を使わず二酸化炭素を排出しない、純粋な意味でのクリーンエネルギー』だとは言えない。今のところ石油にある程度依存している存在だ」と私は考えています。
風力発電機を製造する段階で組立工場の機械を作動させるのに石油を消費しますね。
その前に、風力発電機を構成する部品や素材の製造にも石油を消費しますね。プロペラなんか炭素繊維強化複合プラスティックで出来てますから、石油の塊みたいなものです。
その部品や素材をそれらの工場から組立工場へ輸送するのにも石油を消費しますね。
風力発電機が工場である程度完成したら、その発電機を設置する場所(建設サイト)へ輸送しますが、それにも石油を消費します。細長いタワーやプロペラを船やトレーラーに載せて運ぶんです。
建設サイトへ運んだら、クレーンを使って設置します。クレーンを動かすには石油(軽油)が要りますね。
送電線も、水力発電所ほどの重装備ではありませんが、必要です。ここでも石油を消費します。
少なくとも、これくらいは必要です。
ま、でも、水力発電所ほどには要らないようにも思えます。データがありませんのではっきりしたことは言えませんが。