10月25日の日刊工業新聞29面には、「植物の鉄分取り込み吸収促す遺伝子発見 東大」という記事が載っています。


[概略]

(1) 土壌中の鉄分は通常水に溶けにくい「三価鉄」となっている。

(2) 植物はこれを溶けやすい化合物にして吸収している。

(3) この「溶けやすい化合物にする」酵素の生成に関与している遺伝子を発見した。

(4) 土壌がアルカリ性だと鉄はほとんど溶けていないため、植物は鉄が欠乏する。

(5) 鉄が欠乏すると光合成能力が低下する。


#142の内容と考え合わせると、植物は自力で三価鉄を二価鉄に転換した上で吸収している、ということだと私は推論しています。一応確認が必要ですね。

さて、この遺伝子を利用する方法が見つかれば、二価鉄イオンの少ないアルカリ性土壌で育つ品種を開発できる可能性が出てくるわけです。