植物の繊維質から我々の主食を生産することは、技術的にはある程度可能になっています。
江崎グリコのウェブサイト:
http://www.ezaki-glico.com/release/20050317/index_2.html
「我々の主食」製造に至るプロセスは以下のようなものだと私は理解しています。
セルロースをセルラーゼで分解する
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(ブドウ糖に混じって)セロビオースが生成する
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セロビオースを5種類の酵素に反応させる(ここが江崎グリコの開発したプロセス)
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アミロース(澱粉の一種)が生成する
自然界に存在する澱粉(デンプン)は、アミロペクチンとアミロースから成っています。8割方はアミロペクチンで2割がアミロースです。どちらも人間の食料になります。
バイオエタノール研究の成果とこの江崎グリコの研究成果を更に発展させれば、文字通り「木の皮を食える」ようになるわけです。
稲わらも栄養源となります。ごぼうも単なる「整腸作用のため」だけの野菜ではなくなるわけです。
細胞壁を原料として確保できればいいわけですから、ホテイアオイだって食糧になります。海草も使えます。植物プランクトンももちろんありです。毒素を抜く必要があるとは思いますが、湖沼を汚染して我々を困らせているアオコも食糧になるかもしれないわけです。
これってすごいことですよ。
人間の食料と家畜・養魚飼料の生産に大いに貢献するのではないかと私は期待しています。