システム生物学... これこそが、現在のバイオ燃料研究開発の鍵を握っています。
遺伝子の解読はかなり進んでいます。例えば、この連載中で燃料作物の候補として取り上げたポプラは解読が終わっているそうです。
しかし、遺伝子が解読されたらそれで終わりかというと、そうではありません。
遺伝子が細胞内の諸器官の活動をコントロールし、酵素や蛋白質を必要なときに必要な場所で生成し、消費して化学反応を起こしています。
そうして細胞の活動がコントロールされることによって、体内の諸組織の活動がコントロールされ、生物体が全体として生きていけているわけです。
このコントロールの過程は、まだまだほとんど分かっていない、と言って差し支えない状況にあります。
これを分析すれば、「遺伝子から(一個の)生物体全体まで」でどういう生化学反応が連鎖しているかを理解できれば、これまで述べてきた障害を克服して、「生化学反応を利用して効率よく細胞壁からエタノールを製造する」ことが可能になるはずなのです。
このための分析手段、それがシステム生物学です。
・遺伝子レベル、蛋白質レベル、酵素レベルで、基礎データをデータベース化する
・入手できたデータを元に、生化学反応がどのように起こっているかをモデル化する
・そのモデルのうち比較的類似したものを頼りに、未知の生化学反応がどのように起こっているか仮説をたて、シミュレーションして仮説を検証していく
こうして、植物体内で起こっている膨大な生化学反応の連鎖を一つ一つ明らかにしていこうとしているのです。
エネルギー省の報告書では、全編を通してシステム生物学の利用とその重要性が繰り返し述べられています。
遺伝子の解読はかなり進んでいます。例えば、この連載中で燃料作物の候補として取り上げたポプラは解読が終わっているそうです。
しかし、遺伝子が解読されたらそれで終わりかというと、そうではありません。
遺伝子が細胞内の諸器官の活動をコントロールし、酵素や蛋白質を必要なときに必要な場所で生成し、消費して化学反応を起こしています。
そうして細胞の活動がコントロールされることによって、体内の諸組織の活動がコントロールされ、生物体が全体として生きていけているわけです。
このコントロールの過程は、まだまだほとんど分かっていない、と言って差し支えない状況にあります。
これを分析すれば、「遺伝子から(一個の)生物体全体まで」でどういう生化学反応が連鎖しているかを理解できれば、これまで述べてきた障害を克服して、「生化学反応を利用して効率よく細胞壁からエタノールを製造する」ことが可能になるはずなのです。
このための分析手段、それがシステム生物学です。
・遺伝子レベル、蛋白質レベル、酵素レベルで、基礎データをデータベース化する
・入手できたデータを元に、生化学反応がどのように起こっているかをモデル化する
・そのモデルのうち比較的類似したものを頼りに、未知の生化学反応がどのように起こっているか仮説をたて、シミュレーションして仮説を検証していく
こうして、植物体内で起こっている膨大な生化学反応の連鎖を一つ一つ明らかにしていこうとしているのです。
エネルギー省の報告書では、全編を通してシステム生物学の利用とその重要性が繰り返し述べられています。