インドネシア情勢を題材にして「ハバートのピーク」の実例を論じてきました。
いやぁ、恐ろしいです。(冷汗)
もちろん、私がここに書いていることは、新聞等のニュースと統計データ以外は、私が推定したことです。当たっていると決まっているわけではありません。
ただ、私自身は、これまで書いてきたように考えているわけです。
私の個人的な予想ですが、この日本-インドネシア間天然ガス貿易に限らず、全世界の化石燃料系炭化水素の需給に関して2008年から2012年頃が一つのヤマだろうと思っています。
ですからこの話題については、私はとても注目しています。今回のインドネシアねたはとりあえずここまでですが、この "Terminal Decline" シリーズは、以後ネタが集まったら随時書き足していこうと思っています。
目下の注目点は... もちろん樺太とロシアですよ。
これも個人的な見解ですが、私は、ロシアが工事を差し止めているのは、ロシア国内の天然ガス不足に対処するため、という仮説を立てて事態を観察しています。
ですから、「最重要事項は、ガスの買取をガスプロムが独占するかどうか、であって、開発主体へのロシア側の出資比率がどれくらいになるかは、それよりは重要性が低い」という仮説も立てています。
もしガスプロムが全量買い取るよう契約スキームを設定できれば、その販売先をロシア国内にするか国外へ輸出するか自由にロシア政府が決められるでしょう?
もっとも、仮にロシア側が資本参加を撤回してガスの全量買取だけで妥協したとしても、サハリンエナジーなどの開発主体にとっては、その出資者シェルや三菱商事などにとっては、たまったものではありません。
ロシア国内企業に販売するということは、国際価格より安く販売することを意味しているからです。また、輸出して国際価格で販売する権利をロシア企業だけが持つことになるからです。
ロシアのガス不足の可能性については、ここを参照してください。
↓
http://www.odac-info.org/bulletin/bulletin.htm#ru_gs_cris_2yrs
寒い国ですからね。エネルギーが使えなくなったら、凍死です。洒落になりません。