我々は木材や植物の繊維質から作った紙をあまり気にせずに色々な目的に使っていますが、冷静に考えると、木材や紙はなかなかすごい素材です。

木材も紙も天然に生えてくる木や草から採ったものです。それが長期間腐敗せずに強度を保ち続けるわけです。

「生分解性材料」としての側面もちゃんと持っています。それと同時に、手入れさえ怠らなければ、長期間 - 場合によっては何百年も - 必要な強度を保たせることもできるわけです。

ポリ乳酸などの「生分解性プラスティック」が最近開発されてきていますが、木材や紙のような「実際の使用に耐えることによって長期間強度を保持する性能が証明されている生分解性材料」は、他に思い当たりません。

長期間強度を保持できるのは、プラスティック同様植物の繊維質が高分子化合物だからです。

そして、「長期間強度を保持できる高分子化合物である」ということは「分解しにくい」ということでもあります。

このことが問題なのです。