今度は、「ハバートのピーク」についてです。

昨年の1月に本を読んだ際に「ハバートのピーク」について初めて知ったことは、#29で前述しました。

それ以来自分なりに調べてきましたが、しばらくは「さあ、どうなんだろうか?」という感じでした。

しかし、調べているうちに、どうも本当に危ないのではないか?という危機感は少しずつ出来てきていたと思います。

その理由は、1970年代に入ってから新規の巨大油田発見がほとんど無くなっていることです。一方で石油の需要は増え続けているということです。これは石油楽観論者も認めていることです。

過去に発見した埋蔵量を食いつぶしているわけです。それを認めた上で、楽観論者は「今後新規発見が大幅に増える。だから、既存油田の産出量減少を補ってなおかつ中印米を中心とした需要の増加に追いつける」と前提しているわけです。

さて、そうすると問題は、

・今後巨大な埋蔵量を新規に発見できるか?

・既存の油田の回収率を劇的に(例えば従来の2倍も)上げることができるか?

・上記の2つの少なくとも片方を、比較的少ないエネルギーの投入量で(良好なエネルギー収支で)成し遂げることができるか?

の3つに絞られてきます。