#50では、「海に二酸化炭素が溶け込んで、大気中の二酸化炭素濃度上昇が緩和され地球温暖化による悪影響も緩和されている可能性がある」ということが、地球温暖化対策を政策として実施することに賛成することから私を遠ざけている、という内容のことを書きました。

私のこの態度に変化を与えるかもしれないニュースを最近目にしました。「人間の経済活動によって放出された二酸化炭素が海に溶け、海水中の炭酸が増加して海水のpHが酸性化しつつあると推定される」というのです。

「あさりの殻が最近薄くなった」という報道や「最近の魚はどうも背骨が軟らかいんだよね」などと板さんがTVでインタビューに答えているのを見たことはありませんので、今すぐどうのということはなさそうですが、長期的には海洋生態系に影響するのかもしれません。

もしそうだとすると、我々魚食民族としては困ります。

残念ながら、「毎年どのくらいの二酸化炭素が海水に溶け込んで、どのくらい時間が経過すると、海水のpHがこのくらいになって...」という定量的な議論をまだ見ていません。これについてはっきりした態度を今のところ私は決められないでいます。