共産主義体制がコンピュータ技術の発展に向いていないことを述べた。

述べてきたことが正しいとしての話だが、中共政権下でコンピュータ技術が大発展してアメリカを抜く可能性はそれほど高くない、という結論が導き出せる。

これまで入手している情報から判断する限り、中共政権下におけるコンピュータ技術の発展は、アメリカの後追い状態が続いている。

それに、共産党が支配している限り、自由な発想を自由に交換して研究開発を進めるのを無条件には認められない。一定の限界があるはずだ。

例えば、インターネット接続に大きな制約が課されている。郵電部(註1)は中国のISPの総元締めとなっている。中国国内から行われた全てののインターネットアクセス解析を理論上は郵電部が行える(註2)。中国人がネットに接続するときは、自分自身が政府に監視されている可能性を常に覚悟しておかなければならない。

だから現代の中国社会では、ネットワークを介して自由に情報をやり取りし、自由に意見を交換することには、大きな制約がある。コンピュータ技術発展の制約要因がまだまだ広く社会に覆いかぶさっているということだ。

コンピュータによって遠く離れた場所にある物体を制御する技術は、まだまだ当分の間アメリカ(西側諸国)には追いつけないだろうと考えている。

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註1: 日本語で言うと郵政省。日本語の「~省」を漢語では「~部」と表現する。「郵電部長」を日本語訳すると「郵政大臣」となる。

註2: もちろん通信の内容を読むこともできる。実務的には全てを網羅するのは不可能だが。