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3月11日。
未曾有の巨大地震から2年がたった。

そしてこの日は、11年前、まもなくこの世に生を受けるはずだった臨月の子が母体で小さな命をまっとうした日。
そうした記憶が残るこの日は一生忘れることがないだろう。

死産以来妻は心身に大きなダメージを受け、しばらくは人付き合いも絶ってふさぎこんでいた。
僕自身もそんな彼女の心の痛みを十分に共有することができなくて、夫婦の間にも深い溝ができたこともあった。

その時子供が生まれていれば今は11歳のお姉ちゃんで、家族の形も変わっていたかな、とも思うけど、二人姉妹なら下の子は生まれていなかったかもしれなくて、それは運命の配剤としかいいようがない。

そしてこの世に産声をあげることができなかった子供のもとで、空の上で新たな子育てをできるよう、母親である彼女も早すぎる旅立ちをとげた。
奇しくもそれもまた3月の初旬のことだ。

そんな3月は毎年心が落ち着かず、いまだ時に気持ちが不安定になってしまう。

嬰児と妻を先に亡くす、
そんな人生は想像すらしていなかったが、今は子供たちと3人で、自分たちなりの家族を築き、日々前に進めていく。

悲しい記憶をも心の糧にし、強い気持ちで歩んでいけたらいいと思う。
天に祈りを。