農林水産省の登録品種データベースには

申請中から認可済の登録品種が掲載されており

誰でもWeb上から閲覧できますよ。

 

繁殖に供する自家採種が認めらているのは

固定種あるいは申請されていない育成種だったかな?

育成種に関してはデータベースに掲載あればアウトです

 

データベースを何度も見返しても

見つけることのできない育成種に関しては

私的にはグレーゾーンかなと思っています。

 

過去に登録されている品種であっても

育成権期間を満了していれば採種可能ですね

 

と・・・前置きしておいて

種苗法に抵触しない固定種の自家採種についてです

 

  自家採種の目的

「自家採種」あるいは「自家採取」・・・

タネを取る意味としては同じ四字熟語ですが

前者はタネを取ることで後者はタネをとる行為

どっちを使っても支障ないのですが

”タネ”に関する記述には「自家採種」多用しています。

 

自家採種の目的は

栽培した野菜と同じ形質の野菜を育てることで

土壌・気候を含む環境に適した野菜を育て上げることです。

 

難しく言えば

「環境適応性を高め持続性ある品質を維持する」ですね

 

  自家採種の利点

自家採種の利点は

・固定種の性質、外見上大小不ぞろいながらも

特徴が揃うこと(例:緑ナスから採種しても緑ナスが育つ)

・採種を継代すことで適応性と病虫害への耐性が向上する。

・継代を重ねるたびに少々の風水害耐性が向上する。

 

最後の述べた点については

自然農法の環境に加えて継代を重ねた品種であれば顕著

 

 

  トマトの自家採種

トマトの自家採種については

最も効率の良い採種方法は「発酵分離」ですね

勿論、株に付けたまま完熟させるのが一番ですが

タイミングを逃すと腐敗や実落ちにより

採種のタイミングを逸してしまいます。

 

運よく完熟摘果でくればいいのですが

最盛期採種が原則なため状況的に難しいかもしれません

 

そんな時は完熟に近い状態で摘み取り

果肉が発酵できる環境にするといいかもしれません

早熟取りしてタネに纏わりつくゼリー状のワタを

無理やりごしごし金ザル(水切り)の網に擦りつけて

長い時間と手間と大量の水を消費せずに済みます。

 

 

  トウモロコシの自家採種

トウモロコシはヒゲが完全に枯れてから収穫しても

収穫果の中から選抜し

莢事逆さ吊して粒が均等に乾くのを待てばいいだけです

乾燥が進み硬化すると

面白うように軽くいじるだけで

簡単に粒がはがれていきます

 

 

そのときに柔らかいと感じたら

キッチンペーパーに粒を均等に散らし

硬化するまで追熟してから保管するといいかも

 

中には莢事保管する人もいるかもしれませんが

その辺はカビの発生など

蒸れない(湿気を含ませない)保存ができれば

どちらを採用してもかまわないと思いますが・・・

 

私に場合は他の種類のタネも一纒に保管するため

余分な嵩を減らことも考え粒だけで保管しています。

 

自家採種は・・・

 

タネにできるものはどんな生育過程でもOKでなく

作物の質を維持する原則は

・収穫最盛期採種(一部葉物は完熟採種)

・病害株や実莢を避ける

・実物の場合は全体的に形が揃っているものを選抜

 歪・食害・病害のほか

 極端に大きいものや小さいものは避ける

・生育旺盛で開花着果数が多い株を選ぶ

 

上記のような条件を重ねていけば

「これがあの野菜」というように

継代を重ねる前の収穫よりも向上してると思います

 

そうならずに衰退する場合は

選別・選抜・採種状況のいずれかが

偏っているか条件が足りない可能性を疑うといいかも

 

なんだかんだといっても

育てているときの愛情が一番なんですけどね♪