「治郎丸法蓮草(じろうまるほうれんそう)」は日本の伝統野菜でありながら愛知伝統野菜36品目のひとつです。ホウレンソウの原産地は中央アジアから西アジアといわれていて、7世紀ごろに中国に渡り、日本には江戸時代初期に渡来したとされています。
日本では西洋種(葉が丸みを帯びている)と東洋種(葉に切り込みが多い)の2種類が栽培されていましたが、大正末期ごろに日本種と西洋種を一畝おきに蒔いて育てたところ、自然交雑により一代雑種の種が採れたといいます。その種子で栽培を試みた処、比較的よい収穫が得られたため品種固定を行い、生産地の地名から『治郎丸』と呼ぶようになりました。発祥とされる稲沢地方は、ホウレンソウの一大産地となり、全国に普及していきました。