天候は曇り空で気温も低く、作業するには楽な環境だ。
現地に到着すると要望を出した地元の方の説明を受けて作業に入る。
おのおの活動グッズを身のまとい、スコップを持ったり猫車を持ったりして活動開始。
MATTはまず港へのトンネルに積もった土を掻き出す作業に入った。
これがまた固まって除去するのに一苦労。
だが、ボランティアパワーであっと言う間に汚泥の搔き出し、除去に成功。
ここを通って港のがれきを外に出すので、まずは第一ステージクリアだ。
その後も10分~15分作業して少し休憩、というインターバルを繰り返し無理しないように作業を続行する。
がれきの撤去の間、木の破片や何かに混ざって時折人が着ていたと思われる衣類や靴、子供のおもちゃなどが見つかる。
生活感のあるものを見つけると、何とも言えないやりきれない思いに包まれる。
曇りなので作業しやすいと思っていたのは甘かった。
そこは夏、しかも湿度の高い海辺。
汗がとめどなく噴き出してくる。ゴム手袋の中は汗でびっしょりだ。
MATTは救護班リーダーなので、みんなの活動状況を見ながら休憩の指示を出す。
午前中の活動が終わりお昼ご飯の時間。
VCから現地に来る途中で、トラックのコンテナで仮営業をしている弁当屋さんに注文をしておいたお弁当が届けられた。
弁当を食べながら遠くの山でヒグラシが鳴くのが聞こえる。
のどかな雰囲気だが、あの巨大津波にのまれてもヒグラシの幼虫は土中深くに眠っていて無事だったんだな・・・などと考える。
陸前高田は8000戸あった住宅の半数が被害を受けたという。
被害者も2000人に上る。
MATTが訪れた20年前は緑豊かな美しい町だったのだが。。。
感慨に耽っている間もなく、昼食を摂り終えたらまた作業開始。
みんなの動きは素晴らしくあっと言う間に仕事が終わった。
終わった報告をして他に仕事はないか確認したところ、依頼者の方からできる範囲でやってください、とのことだったのでみんなで手分けして周辺のがれきのひどいところを片づけた。

防潮堤(かな?)がもろくも崩れ去っていた。
どんな強い力が働くとこんなことになってしまうのか。。。

同じくこちらは手すりであるが、おそらく引き波で持って行かれそうになり歪んでしまったようだ。
恐ろしいほどの荷重がかからないとこうはならない。。。
一日目は作業の軽さと天候のおかげで、けが人などもなく無事終了した。
明日のために活力を残しておかないといけない。
そして活動2日目は更に過酷な作業が待っていた。。。。